『 無視し続けた強制力曰く、僕は悪役らしい。 上 / パルメ 』 Ruby collection
【あらすじ】
公爵家令息のアーシェルは、ある日変な夢を見て以来、幻聴が聞こえるように。
曰く、ここがBLゲームの世界で、自分が処刑されてしまう「悪役令息」だという。
――なんて話は右から左で、大好物のスイーツに熱中していたら、処刑フラグを折りまくり！？
爆モテ天才魔法騎士の義弟・テオドアと第一王子はいつの間にか火花を散らし、さらには対立候補の第二王子から婚約者候補に指名されて…！？
【感想】
義弟×公爵家の跡取り息子。
スイーツ命！な超甘党の受。
ある日突然『幻聴くん』や『幻聴ちゃん』の声が聞こえるようになるが、スイーツに夢中で彼らの話を聞き流していたら、何やらフラグが立ちまくりで……。
皆さんの感想で心構え(笑)してから読んだのが良かったのか、最後まで普通に読めた。
ゲームだと陰湿で計算高い悪役令息のようだが、この世界の受は明るくて甘いものが大好きな仕事の出来る賢いアホの子。
いくら甘党でも、『高級生クリームバニラカスタードプディング蜂蜜キャラメル金平糖ゼリービーンズ全部乗せ』は受以外食べたいとすら思わないと思う……。
(想像だけで胸やけしちゃうわ)
独占欲が強い攻が、超ハイスペな能力を結集して受に贈る指輪を加工したり、受と暮らす家をリフォームしたり……全く自重する気がないのが素晴らしい。
特にあの家。
私にもあのフルオートマティックハウスを1軒ください！
ゲーム主人公たちの会話を盗み聞きするため女装した受のスカートを、無言無表情でめくって(下に半ズボン履いてて下着が見えないことに)舌打ちする攻が微妙にツボった。
そういうとこ、嫌いじゃない。
本来のゲーム主人公や隣国から来た王族が知るらしい『予言』と、受パパが口にした『ギフト』の意味。
受の曾祖父についてや攻と隣国の元皇帝との関係…などなど。
色んな謎が下巻でスッキリ解明されて、ハッピーエンドな卒業パーティーが迎えられますように！
