『 異世界食堂 6 / 犬塚惇平 』 ヒーロー文庫
【あらすじ】
オムニバス形式のエピソード集としてお届けする待望の第6巻。
時に森の中に、時に海岸に、時に廃墟に……その扉は現れる。
猫の絵が描かれた樫の木の扉は、「こちらの世界」と「あちらの世界」をつないでいる。
扉を開けて中へ入ると、そこは不思議な料理屋。
「洋食のねこや」。
「こちらの世界」では、どこにでもありそうだけど意外となくて、生活圏に一軒欲しい小粋な洋食屋として、創業五十年、オフィス街で働く人々の胃袋を満たし続けてきた。
グルメの井之頭某が孤独にメンチカツを頬張っていそうな、高級すぎず安っぽくもなくイイあんばいの店内は、昼時ともなるとサラリーマンで溢れかえる。
「あちらの世界」では、「異世界の料理が食べられる店」として、三十年ほど前から、王族が、魔術師が、エルフが、究極の味を求めて訪れるようになった。
週に一度だけ現れる扉を開けてやってくるお客が求めるのは、垂涎の一品と、心の平穏。
美味いだけではないその料理には、人々を虜にしてしまう、不思議な魔力が宿っている。
誰が呼んだか「異世界食堂」。
チリンチリン――。
今日もまた、土曜日に扉の鈴が鳴る。
【感想】
あれ……6巻になったらクロがいない?
途中、『黒髪の給仕』が声を出して喋ったから驚いたけど、これはクロじゃなくて早希か。
てっきりクロが進化(?)したのかと思ったわ。
カラー口絵でも笑顔だったし。
このままいなかったことにされたら寂しいなぁ…。
いつも思うんだけど、向こうの人たちが、ねこやの料理を食べてすぐに『これはこの食材でこうやって作った料理らしいぞ……』って分かるのスゴいと思う。
私は見知った料理でも分からないぞ(笑)。
カナッペのエピソードは、食堂(扉)から出たところで思わず声を出して笑ってしまった。
先に使われて消えた扉跡を見たドワーフ2人の気持ちも分かるけど、商人さん、めちゃめちゃビックリしただろうなぁ。
あの超頑丈なドアの理由が分かって納得(笑)。
今回のお客さんで今後が楽しみなのは、幼馴染3人組とラミアの女の子。
今後の旅が楽しみ~。
魔族と言い張って通しちゃうとこ見てみたい(笑)。