日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 天才魔導士の過保護な溺愛 / 佐竹笙 』 角川ルビー文庫

【あらすじ】
魔物に襲われ家族を失ったエリオは天才と名高い討伐士・ヴァレンテに助けられる。
魔術を教えて欲しいと懇願するエリオに、ヴァレンテは蝋燭に火を灯せたら弟子にすると約束し、エリオは見事に成功させる。
先生と一緒に魔物を倒したいと夢を描くエリオだったが、家族を失った悲しみと魔物への恐怖は簡単には癒えない。
ヴァレンテは「俺が守る」と震えるエリオを抱きしめ、自身も初恋の人を魔物に殺されたと告白する。
エリオは強く優しいヴァレンテへの想いを自覚するが…?
弟子が可愛くてたまらない天才魔導士×平凡な愛弟子の、異世界ファンタジー師弟ラブ!



【感想】
天才討伐士×討伐士を目指す少年。

魔物に襲われた街で攻に救われた受。
目の前で喰われた家族の仇をとるため、懇願し努力を重ね弟子にしてもらうが、自分の力の限界を感じてしまい……。

面白かった。
自分の全てで受を守りたいという攻の愛と、攻と共に魔物を倒したいと強く願い求める受の愛が、想いを交わし身体を重ねるほどにすれ違っていくのがもどかしくて切なかった。
普通は両想いになったところで話が終わるけど、この話はそこから更に2人がもう一段階成長する過程が書かれているのがよかったと思う。
受が「(攻に救われたから)違うところに飛び立てた」って告げるシーンが好き。
あと、受や彼の新たな師匠に嫉妬する攻も等身大の若者って感じで凄くよかった。
これから2人は願い通り、唯一無二の相棒で恋人となって多くの人を救っていくんだろうな。

今回は見られなかった同期たちの(討伐士としての)活躍も、いつか見られたらいいな~と思う。
その時に受の魔導具を使って戦ってたら尚良し!