日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 極道さんは慰め上手なパパで愛妻家 / 佐倉温 』 角川ルビー文庫

【あらすじ】
海外にいた佐知の父親・安知が、再婚相手とその子どもと一緒に帰国した。
安知が母・佐和だけを愛し続けていると思っていた佐知は、思わず取り乱すが、賢吾は安知の真意を理解しているようで、「親父さんを、許してやってくれ」と諭す。
そんな賢吾に佐知はつい八つ当たりをしてしまうが、賢吾は自己嫌悪に陥る佐知を優しく受け止める。
賢吾によって語られる母の姿、史の親になったからこそわかる両親の想いに、佐知は賢吾との未来を重ね合わせ…?
賢吾視点の掌編も収録!


極道さんは慰め上手なパパで愛妻家 (角川ルビー文庫)

極道さんは慰め上手なパパで愛妻家 (角川ルビー文庫)

  • 作者:佐倉 温
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/12/01
  • メディア: 文庫


【感想】
佐知が医院を継いだ直後から、医療ボランティアとして海外を飛び回っていた父親の突然の帰国。
久々の再会を喜ぶ佐知は、亡き母を誰よりも愛していたはずの父から再婚すると聞かされて……。

シリーズ8作目。
今回は他の極道組織も海外のマフィアも出番はなし。
雨宮家の親子問題を中心に、賢吾と史の懐の深さを堪能する話(←?)でした。
佐知の複雑な心境も安知の辛い気持ちも分かるが……怒らせた勢いで誤魔化して逃げようっつーのは、ちとズルいよな。
2人のことを理解している賢吾がいて本当に良かった。
てか、ホントいい男だわ~、賢吾。

親を亡くす辛さや悲しさをしっかり受け止め、他者を思いやれる子に育った史もすごかった。
オリバーだけでなく安知まで泣かせてあげるだなんて、優しさと包容力が半端ない。
まだ保育園児なのに!
しかも、毎年『安知の日(笑)』への気遣いも忘れないなんて素晴らしいわ(笑)。

再婚に関しては、それもある意味逃げなんじゃないの?って気がするが、まぁ本人たちがそれでいいのであれば。。。
東雲家の親戚がだんだん国際色豊かになっていくなぁ。

巻末は賢吾視点の短編。
子どもの頃から全力&真剣に佐知が大好きで、大人たち(主に佐和さん)にいいようにされてる賢吾が可愛い。
そして、現在の賢吾が男前すぎる。
担当さんの言う通り、『賢吾が恰好よすぎる』8巻でした。


あと、この話とは関係ないけど、とうとう伊勢崎のスピンが電子で出たらしい。
インテリヤクザは不器用な策略家』、ぜひ紙本で!
紙本でも出してくだされ~!!