『 訳あり魔導士は静かに暮らしたい / 榎木ユウ 』 レジーナブックス
【あらすじ】
男にしか魔法を使えないはずの世界で、女なのに魔法を使えるエーコ。
それがバレたら大騒動に繋がるかもしれないと、魔力を隠して生きてきたのだけれど…ひょんなことから、従弟の代わりに魔導士(♂)として働くことになってしまった!
エーコは内心ヒヤヒヤしながら男装し、なるべく目立たず平穏に過ごそうと決める。
だけど、超個性的な魔導士たちが集う職場で、日々トラブルに巻き込まれ―平穏ライフは夢のまた夢!?
訳あり魔導士の受難なお仕事ファンタジー!
- 作者: 榎木ユウ
- 出版社/メーカー: アルファポリス
- 発売日: 2018/03/01
- メディア: 単行本
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【感想】
駆け落ちした従弟と入れ替わり、男装して魔法省に勤める新人魔導士×ヒロインの相棒となったエリート魔導士。
男しか魔法が使えない世界が舞台。
女の身で何故か魔法が使えるヒロインは、ひた隠しにしていたその力が周囲に露呈してしまう。
そんな折、従弟に入れ替わりを持ちかけられ……。
作家さん買い。
大事にとってたら今月文庫化ですってよー。
大事にしすぎたわ(笑)。
タイトルや表紙の印象より、根本的な部分ではシリアスな話。
でも、キャラが動き回ってドタバタしてるので、雰囲気としてはコメディ寄りかな。
ヒロインを『番』として大事にしたいヒーローと、ヒーローを『相棒』として信頼し頼りにしてるヒロインとの温度差が(笑)。
同室で暮らし、公私ともに常に一緒にいるのにラブラブできないヒーローが不備。
しかし、ヒーローは普通に振る舞ってるんだろうけど、周囲から見ると男同士の禁断の薔薇の世界なんだろうな……(笑)。
ヒロインの従弟やムキムキオネェな特魔課の課長もいいキャラしてて、読んでいて楽しかった。
ラストで明らかになった課長の過去や、ヒロインのために彼の後継の道を選んだであろうヒーロー&従弟の選択など、明るく楽しいお話では終わらない闇の部分もあり。
できることなら、魔法省の最深部の秘密は一生ヒロインに隠し通して欲しいな、と思う。