日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 恋縛婚 / 山野辺りり』 ソーニャ文庫

【あらすじ】
亡き姉の想い人で、自分も密かに憧れていた年上の幼なじみ、ローレンスに求婚されたブリジット。
けれど彼女はその求婚を断ってしまう。
姉の遺書ともとれる手紙に、“ローレンスに弄ばれて捨てられた”と書かれていたからだ。
しかし、彼に無理やり指輪を嵌められた途端、彼への怒りや不信感が消え、愛おしさばかりが募るようになる。
「素晴らしい効き目だな」
苦々しく笑うローレンスに激しく抱かれ、純潔を奪われたブリジットは、彼と結婚することになるのだが…。


恋縛婚 (ソーニャ文庫)

恋縛婚 (ソーニャ文庫)


【感想】
愛する姉を喪い、遺書に記された“真実”にヒーローを憎む妹×憎まれながらもヒロインを“指輪の呪い”で縛り愛させるヒーロー。

優しく美しく聡明な姉が自死し、遺書からヒーローのせいだと知ったヒロイン。
彼への恋心が憎しみに変わり、求婚を拒むも呪われた指輪に心を支配されてしまう。

読み手にはヒーローの一途な愛情や姉の思惑が分かるので、姉とヒーローから二重に呪いをかけられたヒロインが見ていて苦しかった。
というか、指輪の呪いより姉の執念の方が何倍も怖かったよ。

今回は収まるところに収まったが、ヒーロー実家に生まれる子が同じ気質を受け継いでいる可能性もあるし、指輪がないことで逆にヤンデレ化して「(人のものになるくらいなら)君を殺して僕も死ぬ!」な方向に走らないか心配だわ。