日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュード / 荻原規子 』 角川文庫

【あらすじ】
大学に合格した美綾は、父の転勤に家族が付いていき、自宅に1人で暮らすことに。
そこに1匹の小型犬が迷い込んできた。
飼い主が見つからないまま世話をしていると突然「わしは八百万の神だ」。
幻聴!?と驚く美綾に小犬が、自分は日本古来の神で人間になるために降りてきたと語る。
しかも大学では、再会した幼なじみが語る思い出話から幽霊絡みの事件が起きて!?
モノクロと名付けた“神様”と美綾の奇妙な共同生活が始まる!



【感想】
大学合格と同時に父親のロンドン転勤と家族の渡英が決まり、自宅で一人暮らしを始めた美綾。
ある日、家の前にいた一匹の犬(パピヨン)を保護することになるが、その犬が突然「わしは八百万の神だ」と話し始めて……。

版元が変わり、講談社タイガから角川文庫に移行して1巻から出し直しになったので、一から買い直し。
主人公の美綾はRDGの泉水子にちょっと似てる気がする。
中学生ならいいけど、大学生でこの騙されやすさは心配になってしまう。
冷静なモノクロが同居してくれるのは、彼女にとって本当に幸運なことだと思う。
本当に一人ぼっちだったら、大学卒業までに壺を買わされたりサークルの皮をかぶった変な新興宗教に捕まってそう……。

モノクロがお金を「個人や団体の所有物のパワーを交換可能な数値で示したもの」と表現したのに、なんとなく納得してしまった。
神様目線の人間の感想はどれも面白い。

1巻目は長いプロローグのような感じだったので、2巻目以降のストーリーや人間関係の変化が楽しみ。