日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 人脈チートで始める人任せ英雄譚 ~国王に「腰巾着」と馬鹿にされ、勇者パーティを追放されたので、他国で仲間たちと冒険することにした。勇者パーティが制御不能で大暴れしてるらしいけど知らん~ / 坂石遊作 』 電撃の新文芸

【あらすじ】
人脈という名の武器を使いこなし、数々の世界的偉業の裏で暗躍してきた青年ネット。
しかしある日、彼は自分勝手な国王に足手まといだと判断され、勇者パーティから追放されてしまう。
一から冒険者を始めることにしたネット。
しかし、騎士団長から人魚族の姫まであらゆる者達から慕われ、繋がりをもつ彼の冒険者生活は、当然規格外のもので――。
「この人探しは、叡智王と大賢者から力を借りればいいか」
一方、国王は思い知ることとなる。
勇者パーティは、実力こそあるが、とんでもない問題児だらけで、それを制御していたのは、ネットであったということを……。
こうして、他力本願をモットーとする英雄が世界を裏から変えていく新たな物語の幕が開く。



【感想】
自身がリーダーを務めるパーティーが魔王討伐の勇者パーティーに選ばれた日、国王から『お前だけ不要だ』と追放されてしまったネット。
この先起こるであろう面倒事(被害)を見越したネットは、他国へ渡ることにするが……。

村人から英雄まで、様々な人たちとの人脈を武器に問題を解決していくネット。
戦えないけどある意味最強で、英雄になれなくても英雄を作っていく彼の“戦い方”が面白かった。
文章も読みやすい。

直接的な出番はなかったけど、『星屑の灯火団』の面々がフリーダムすぎて……。
満身創痍のユリなんとかさんが可哀想になったわ。
そのうちネットが彼に再会しても、別人のようになってそうだ。
その時はいいカウンセラーを紹介してあげて欲しい。

毒魔龍との戦闘の一番最後。
電話……じゃなくて通信石が鳴った辺りからオチまでの流れが好き(笑)。
自由人だらけのパーティーを制御する団長・ネットの勇姿、一度くらい見てみたかったなぁ~。