日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 つがいは愛の巣へ帰る / 鳥舟あや 』 ラルーナ文庫

【あらすじ】
獣人・人外・人間が共に暮らす世界。
幼いながらに街娼をしていたウラナケは、虎の獣人アガヒと出会い一緒に暮らすようになった。
それから十三年。
二人はいまでは知る人ぞ知る凄腕の『殺し屋夫婦』。
日常生活も仕事もなにもかもを分かち合う。
そんなある日、ウラナケは何者かに追われていた仔兎の人外・ユィランを拾ってしまう。
二人が最近関わった一件とユィランとの繋がりは…?
そこへまた新たな殺しの依頼が舞い込み…。



【感想】
虎の獣人×人外の夫婦。

共に暮らし、殺し屋を生業とする攻と受。
ある日、追われる玉兎の子どもを受が拾い連れ帰ることになり……。

イルミナシティシリーズ1作目。
独特の価値観を持つ攻と受。
獣人の攻は分かるけど、受はどうしてなのかな~と思ったらそういうことか。
毟りまくった攻の毛もぬいぐるみちゃんに入ってるのかな(笑)。
攻の抜け毛で作ったちっちゃいアガヒを抱っこして寝る幼い受が可愛いけれど痛ましい。
互いが唯一無二の存在のこの2人があそこで出逢わなかったら、両方ともとうの昔に死んでただろうな。

ユィランの言葉に揺れたり全てを攻に委ねる受に最初は弱さを感じていたけど、実際はそんなことなかったね。
強く深く重い攻の愛を理解する5歳児ってのもなかなか貴重でした。
ユィランが、ぐすぐすしながら攻に抱っこされてる受に抱っこされながら、『ウラナケ(受)の心が落ち着くなら、今日、ぼくは兎のぬいぐるみになろう』ってなるとこ好き。
5歳児にあやされる25歳児……(笑)。

特典SSペーパーは、攻の携帯に保存された厳選したお気に入りの受写真集について。