日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 エリート社長はシンデレラなママと娘に夢中です / 水島忍 』 ガブリエラ文庫プラス

【あらすじ】
幸那が娘の真幸の誕生日を祝っていた時、昔の恋人の深瀬真人が訪ねてきた。
彼は真幸の父親だった。
かつて一方的に別れを告げられた幸那は、真幸のDNA鑑定をした上でプロポーズしてくる真人に複雑な思いを抱くが、娘の将来を考えて受け入れることに。
「誓うよ。真幸と君を幸せにすると」
親身に真幸の世話をし、自分にも優しく接する彼を信じていいのか悩む幸那。
だが、疎遠になっていた姉が最近まで真人と付き合っていたと聞き!?



【感想】
心と身体を許した唯一の人に捨てられ、直後に妊娠が分かりシングルマザーとして娘を育てるヒロイン×人伝に自分の子どものことを知り、ヒロインに会いに来た御曹司ヒーロー。

シークレットベビーもの。
ヒロインの境遇の割に、さらっと読み終わるお話だった。

ヒロインがとにかく不幸体質で、母に捨てられ父に捨てられ祖父母に疎まれ蔑まれ束縛され……最終的には家から追い出されるわ再会した姉に裏切られるわヒーローに捨てられるわと、ホント散々だった。
なので、ヒロインは自分に自信がないし、ヒーローのことも信じきれない。
ヒーローも子どもが生まれていなかったら、よりを戻し……というか再会しようとも思わず、騙された事すら知らずに傷を抱えたまま生きていったんだろうな。
まさに、『子は鎹』なお話だった。

ヒロインが父母や祖父母と和解し仲良し家族に……という不自然な展開にならなかったのは良かったが、ヒロイン姉&ヒーロー弟へのザマァがなくて消化不良。
なんでこいつらまで幸せになっておるのだ。
血縁関係がある以上一生縁は切れないだろうから、せめて今後は、嫌味や嫌がらせの標的になるであろうヒロインをヒーローの親戚連中から守る壁ぐらいにはなって欲しい。

同封のSSペーパーは、2人めの子を出産後の話。
かーくんと聞いて光GENJIを思い出してしまうオバハンな私……(笑)。


今回の2刷で直して欲しい誤植コーナーは、165ページの後ろから2行目。
幸那から『真幸』を受け取るはずが、幸那から『幸那』を受け取ってほっぺにチューしてるよ~。