『 氷を溶かす魔法 孤高の王子と慈愛の宝珠 / 十山六季 』 Ruby collection
【あらすじ】
下級文官の柳弦は、宮中で氷の美貌と噂の王族・玲侑のあまりの顔色の悪さを見かねて、無意識のうちに癒しの力を使ってしまう。
その力を見込まれて玲侑の許に日参するよう命じられるが、その“癒し”は、玲侑の強すぎる魔力と、真逆の性質を持つ柳弦の魔力の相性が為す“奇跡の業”であった。
ならば直接魔力供給しようと、次第に柳弦への接触と執着を深めてくる玲侑だが、柳弦は自身の体に異変が起きていることに気づき―。
氷を溶かす魔法 孤高の王子と慈愛の宝珠 (Ruby collection)
- 作者: 十山六季,鈴倉温
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/08/30
- メディア: 単行本
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【感想】
類稀なる美貌と膨大な魔力を持つ国王の甥(先王の息子)×ごく僅な魔力しか持たぬ穏やかでお人好しな下級文官。
魔力絶対主義の国で、魔力量が少ないため跡継ぎになることも伴侶を持つことも叶わない受。
ある日、体調の悪そうな攻に身分も弁えず声をかけてしまったことから、毎夕彼に治癒術をかけることになり……。
物語としては嫌いじゃないが、恋愛物としてのときめきはあまりなかった。
男性がごく普通に妊娠する設定なので、そういう展開が苦手な人はご注意を。(オメガバではない)
現国王の息子が暴挙に出た後、報復されてわめき散らしたであろうヤツの姿が見たかったなー。
フェードアウトな退場の仕方が寂しいわ。
嫌いだけど(笑)。
冷めた効率主義者だった攻が、受に夢中になっていく姿がもっともっと見たかった。
なんだか全体的に、淡々とした雰囲気で話が進んでいくので……。
魔石の味が甘かったんだよ~っていうのを攻(か、攻の護衛)に知らせて欲しかったかな。
そしたら、準備万端整えて、もう1度食べさせっこ……なーんて展開もあったかもしれないしね~。
本編後の短編の中の、受が実家に帰っちゃったと思って超焦ってすっ飛んで迎えに来る攻が好きだ(笑)。