日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 孤高の陛下の至宝の寵姫 / 貫井ひつじ 』 角川ルビー文庫

【あらすじ】
兄に疎まれたシリルは、賢王と名高いが妃は必要ないと宣言する国王・ヴォルフの後宮に放り込まれてしまう。
だが偶然にもヴォルフの命を助けたことで、彼が何者かに命を狙われていることを知る。
最初は、「迷惑だ」とシリルを突き放すヴォルフだったが、二度も危険を省みずにヴォルフを庇うシリルに保護の名目で「私の寵姫だ」と周囲に宣言してしまい!?
ヴォルフの唯一の妃となったシリルは、参加した宴でヴォルフが兄妹を手にかけて玉座を手にしたという噂を聞き…?



【感想】
賢王と名高いが、自身の生に執着せずどこか投げやりな国王×事実上閉鎖され廃れた後宮に捨てられた男爵家次男。

将来は学者になりたいと大学で勉学に励んでいた受は、家族に騙されるようにして閉鎖状態の後宮へ打ち捨てられる。
それから2年経ったある日、中庭で見知らぬ男に出会い……。

作家さん買い。
最初は、ただ悲嘆にくれて流されていくタイプの受だったら苦手かも……と思ったが、華奢で繊細そうな外見に反し、攻にポンポン言える子だったのでよかった。
攻のツンデレもツンが強くないので、特にハラハラすることもなく安心して読める。

個人的にはマルクスとリヴィア嬢が好きだったな。
特に、受とマルクスが揃って「吐きそう」な場面とか、なんとなく表情まで想像出来て笑ってしまった。
リヴィア嬢の明るくて力強いところも心強かった。

学者を志し知識もある(多分)受なので、いつか後宮の中だけでなく外の世界でも攻の支えとなり活躍して欲しい気はするけど……やっぱり寵姫だと難しいかな?
攻が後継に国王の座を継がせた後、2人で(出来ればマルクスも一緒に3人で)リヴィア嬢たちに会いに行ったり、国内外を旅して回るのもいいよね~と色々想像するのも楽しかった。