『 悪逆貴族の身辺整理 / 栢本みおり 』 Ruby collection
【あらすじ】
現代日本で死んだと思ったら、小説『叛逆のジーク』に登場する悪役公爵・ハインレイドに転生していた。
血も涙もない“己”の非道な行いを思い出し、物語通りに死ぬことを決意するハインレイド。
一方、公爵のおかしな様子に、ハインレイドを殺すはずの護衛騎士・クレイグは不審を抱く。
だが、ハインレイドの“とある行為”を目撃してしまい、予期せぬ執着を抱くようになり!?
物語はハインレイドの破滅に向かい加速するが、クレイグは物語では考えられない行動をとり始め―。
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- 作者: 栢本みおり,空梅雨
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/06/01
- メディア: 単行本
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【感想】
悪逆貴族の護衛騎士×妹の治療費の為に偽装自殺をし、気付くと小説の悪逆貴族に転生(?)していた青年。
あらすじ買い。
小説世界への転生ものということで、それまで悪逆の限りを尽くしていた非道な公爵が、日本人の意識を元に変わっていく話だと勝手に思い込んでいた。
実際は、過去に公爵が犯してきた数々の拷問や殺人や強姦や虐殺etc……の記憶に苦しむ受。
小説内では公爵を憎み殺す役目の攻を側に置き、小説通りに殺されようと決意する。
いやー、色々とつらかったわー。
小説主人公が国を暴君から解放するまでも、BLなのにLOVEはほぼないわ、どんなに死ぬはずだった人たちを救っても受の心は救われないわで甘さはなかったんだけども……。
それ以降の後日談が、これまたキツかった。
攻が望む“幸せ”と受にとっての“幸せ”はいまは交わることはないけれど……いつか、旅の途中でも終わりでもいいから、一緒にいて楽しかった、幸せだったと2人が笑って目を閉じられる日がきて欲しいと思う。