『 恋愛詐欺師はウブの虜 / 花川戸菖蒲 』 Splush文庫

【あらすじ】
おかしな女に狙われる真己はクールなイケメン・水流添と驚異の女装男子、俊に出会う。
彼らは貿易会社を営む裏で『恋愛詐欺師』と呼ばれ、人の魂に寄生し快を煽る蟲を捕獲する仕事をしていた。
職を失った真己は二人と一緒に暮らすことになり、水流添と想いを通わせて恋人に。
しかし、どうしてもキスから先に進む勇気が出てこない。
水流添の優しさに包まれ、甘え上手の俊に可愛さを覚え、真己は悩みながらも奇妙な同居に馴染んでいく。
一方で、水流添と俊はウブすぎる真己を放っておけなくなっていて―！？

恋愛詐欺師はウブの虜 (Splush文庫)

【感想】
人の魂に寄生し欲望を餌にする蟲を捕獲する恋愛詐欺師攻×真面目で初心な、男女を問わず庇護欲をかきたてさせてしまう受+男の娘恋愛詐欺師。

なんとも不思議な3Pもの。
蟲に寄生された対象者に近付き欲望を自分に向けさせるため、あらゆる手段で対象者に恋愛を仕掛ける攻＆同僚の男の娘。
そんな2人が蟲の寄魂者に狙われた受と出逢い、メロメロに。

攻と受が恋人同士になるものの、2人きりのHはナシ。
攻に後ろを攻められ男の娘に前を食われるのがデフォルトだし、攻も男の娘も仕事のために対象者を抱いたり抱かれたりを隠さないので、攻と受が互い以外とHするのはちょっと……な人は注意してね。

男の娘の凄絶な過去が端々で垣間見えるものの、今回はそこには触れられていないので、そのうち彼を探す人物との接触などがあるのかも。
続編、書こうと思えば書けそうな設定だし。

個人的には、美女～デブいおっさんまで仕事なら誰でも抱くし抱かれる恋人って……と複雑な思いが何度もよぎり、若干のモヤモヤを抱えたままの読了でした。