日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 花嫁レンタル、いかがですか? よろず派遣株式会社 / 瀬王みかる 』 集英社オレンジ文庫

【あらすじ】
鵜崎真尋、25歳。
実は早世した有名女優の娘なのだが、わざと地味メイクを施し、母親そっくりの顔を変えて生きてきた。
母とは違って引っ込み思案でおとなしい性格のため、なるべく目立たないようにしたかったのだ。
都内に父のいる自宅があるものの、一人暮らしをしたくて横浜の大学に進学し、そのまま就職した。
だがその会社をある事情で辞めてしまい、横浜で職探しをしていた真尋に、声をかけてきたのは人材派遣会社の社長を名乗る人物。
破格の報酬のその仕事とは、挙式直前に逃げた花嫁の身代わりとして、式に出てほしいというもので……!?


花嫁レンタル、いかがですか?: よろず派遣株式会社 (集英社オレンジ文庫)

花嫁レンタル、いかがですか?: よろず派遣株式会社 (集英社オレンジ文庫)


【感想】
美しい亡き大物女優の娘・真尋は、ある理由で父親と疎遠になり横浜で一人暮らしをしている。
地味な服装、地味なメイクで母親そっくりの容姿を隠し目立たぬように生きてきたが、執拗なセクハラに耐えられず会社を辞めることになり……。

赤石路代の『P.A.』みたいなものかな~?と読んでみたが、こっちの話で他人を演じているのは普通の素人さんたちだった。
人たらしな社長に勧誘され、レンタル会社で働くことになった真尋や同僚の灰谷など、話によって主人公が変わっていく。

私は真尋視点だと彼女の鈍さやほわほわさにイラッとしてしまうので、灰谷視点の話の方が楽しめた。
社長が前職から引退して今の会社を立ち上げた理由や、真尋の父親問題と母親が伊豆にいた理由、灰谷の家族問題などなど。
不透明な部分やまだまだ広がりそうな設定がそのまま残っているので、ナンバリングはないが続くのかもしれない。
ただ、どうも真尋が好きになれなかったのと、物語が薄味気味なので続刊が出ても買うかどうかは保留かな。