日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 怪奇編集部『トワイライト』3 / 瀬川貴次 』 集英社オレンジ文庫

【あらすじ】
オカルト雑誌『トワイライト』編集部でアルバイトをする大学生の駿。
アルバイトなのに、編集長の幼い娘の写真に写り込んでいた謎の人影の正体を調査したり、別荘地で怪しげな降霊会を取材することになったり。
そしてお盆に九州の実家へと帰省した駿たちだが、千夏が超常の力によってどこかへ連れ去られてしまって…?
新感覚まったりオカルト小説、完結!



【感想】
手軽で気軽なオカルトもの。
あとがきによると、これにて完結らしい。

宮司の長男で生涯女神に仕えることが決まっている駿。
その幼なじみで蛇神から花嫁にと望まれている千夏。
大仰な厨二台詞とロックミュージシャンのような格好だが強い能力を持つ薔薇王院。
他にも、普通の人間なのに神様を舌先三寸で丸め込んじゃう編集部の面々など濃ゆいメンバーが揃っていて、楽しく読めるシリーズ。
ただ今回は、駿の実家で祀られる女神様の扱いに少し引っ掛かってしまった。
久津媛側から見たら、神の伴侶だと知っていて手を出してきた千夏が悪者だよね。
何度も命を救って、今回もボロボロになりながらも助けようとした蛇神への彼女の態度もな~。
蛇神熊太郎先生が報われなさすぎて可哀想だった。
………ていうか、いま気付いたけど私は千夏があまり好きではないようだ(笑)。
全体的に話の傾向がシリアス寄りの3巻だが、私は前までのコメディ路線の方が好きだったかな。

神の伴侶問題や幼稚園の『蜃』のこと、幼なじみ間での恋愛問題など、結局片付いてないことが多数あるので、“シリーズ完結”というにはスッキリしない終わり方だった。
(編集長が噛まれたことでナニカが起こると思ってたのに、何も起こらなかったのも残念……)
お気に入りキャラ・蛇神熊太郎先生の幸せな姿が見たかったよぅ……(笑)。