『 白鶴組に、花嫁志願の恩返し。 / 高月紅葉 』 ラルーナ文庫
【あらすじ】
幼い頃、変態の毒牙から自分を守ってくれた少年――ずっと消息不明だった彼・武彦は、 露天商の元締めを生業とするヤクザ一家、白鶴組の組長代理になっていた。
彼に会おうと白鶴組を訪ねる大学生の慎也。
だが途中で事故に遭い、「武彦に恩返しがしたい」ということ以外の記憶をすべて失ってしまい…。
はぐれ者揃いの男所帯。
四歳児から厳ついオヤジまで、皆のハートを掴み押しかけ女房となった慎也。
あとは武彦を落とすだけだが…。
- 作者: 高月紅葉,小路龍流
- 出版社/メーカー: 三交社
- 発売日: 2017/10/20
- メディア: 文庫
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【感想】
はぐれ者が集まり共に暮らす白鶴組の、組長代理×幼い頃に性的虐待から救ってくれた攻に会いに行く途中、事故に遭い記憶を失った受。
記憶喪失もの。
自分の名前や家族は忘れても、攻の名前やお礼が言いたいという気持ちだけは忘れなかった受。
記憶が戻るまで……と白鶴組で暮らす中での、陸くん(4歳)の成長する様が私は好きだ。
(↑BLと関係ない/笑)
最初は自分の気持ちが伝えられず理解してもらえずで、泣くことでしか主張できなかった子が、最後は人を慰めたり、必死にすがって引き留めながら助けを呼べるようになるんだもんなぁ。
大人げない大人たちの中で、チビヒコ(笑)がどう育つか楽しみだ。
攻はすぐに手が出て怒鳴って……で最初はちょっと苦手だったけど、“白鶴組の家族”への想いや度量の広さ(ただし、受が絡むと心が狭い)が見えてくると、究極のツンデレも段々可愛く思えてきた。
続編で、多少はデレのパーセンテージが上がっているのか楽しみ。
購入特典SSペーパーは、大家族故になかなかイタせないアレ事情を攻視点で。