日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 魔女と王子の契約情事 / 榎木ユウ 』 ノーチェ文庫

【あらすじ】
「博識の魔女」の二つ名を持つエヴァリーナ。
ある日、彼女に死んだ王子を生き返らせるよう王命が下る。
どうにか蘇生の魔法は成功したものの、なんと副作用で王子が発情!?
どうやら王子を生かし続けるには性交が必要らしい。
仕方がないので、今宵限りと王子と一夜を共にすることに。
ところが翌日、彼は責任を取って結婚すると言い出した!
全力で拒絶するも、彼は激しく迫ってきて――

文庫だけの書き下ろし番外編も収録!


魔女と王子の契約情事 (ノーチェ文庫)

魔女と王子の契約情事 (ノーチェ文庫)


【感想】
比類なき力を持ち、『博識の魔女』と呼ばれる魔女×何者かに殺害された真面目で誠実な第三王子。

作家さん買い。
面識はないがヒーローに恩を感じていたヒロインが、国王の依頼で殺された王子を蘇生させる。
しかし、生き返った王子はヒロインの魔力を性交で摂取しないと生きられない身体になっていて……という話。

設定はアホエロっぽいが、話はそこそこシリアス。
恋愛だけでなく謎解き要素もあり、ヒロイン助手のヘッポコ探偵ぶりが可愛い。
いつかみっちり解決出来るといいね!(笑)

TL界では珍しいくらいにヒーローが誠実で、ヒロインのコンプレックスを知り「夫婦として互いに補い合おう」と本を音読してくれるのが良かったな。
 (↑まだ夫婦じゃないけど)
まさかの性癖暴露には笑ったが、完璧ヒーローよりそんな性癖があった方が親しみやすくて(←?)いいと思う(笑)。

犯人については、巻頭の登場人物紹介のイラストで 早々に目星はついていたが(←邪道)、理由については予想と違っていた。
犯人の誤解を招く原因となった、犯人伴侶の迂闊さというか浅慮さというか……。
その人が悪い訳じゃないんだけど、感傷と自己満足がこの事態を引き起こし、犯人の心を壊してしまったかと思うと何ともやりきれない。
全てを忘れ、今度こそ幸せに生きて欲しいと思う。