『 スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 / 志駕晃 』 宝島社文庫

【あらすじ】
神奈川県警生活安全サイバー犯罪対策課の桐野良一はあるPCから、死体で見つかった女の情報を探っていた。
そのPCは、「丹沢山中連続殺人事件」の犯人のものだった。
秘密を探るうち、犯人は桐野にある取引を持ちかけ―。

その頃、巨額の仮想通貨流出事件が発生。
セキュリティ会社で働く美乃里のもとに、ハッカーらしき男からコンタクトがあり…。
情報化社会の恐怖を描くサイバー・サスペンス！

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

【感想】
シリーズ2作目。
タイトルの『スマホを～』は前作との関連を示す為のもので、今回は誰もスマホを落とさない(笑)。

前巻はスマホやSNSから個人情報を暴かれ追い詰められるという身近な恐怖や危機感があったが、今回はダークウェブやランサムウェア、ビットコインなどニュース等で聞いた事はあっても実際に触れた事がない物ばかりだったので、あまり入り込めずさらっと読み終わってしまった。
登場人物の感情が伝わってこなかったのも一因かな。

美乃里救出のクライマックスで、桐野の名前が誤植で『相野』になっているのは2刷で直して欲しい。
(ちなみに誤植は278Pの10行目頭なんで、編集部さんお願いします/笑)