日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 スワロウテイルの消失点 法医昆虫学捜査官 / 川瀬七緒 』 講談社文庫

【あらすじ】
東京・杉並区で男性の腐乱死体が見つかり、法医昆虫学者の赤堀と岩楯刑事が司法解剖に立ち会うことになった。
岩楯の相棒となる深水巡査部長、高井戸署署長、鑑識課長らも同席するなかで、大柄で肥満した遺体にメスが入れられていった。
と、そのとき、立会人たちが発疹や出血、痒みに襲われ、感染症の疑いでパニックが起きる。
岩楯らは隔離されるが、赤堀には心当たりがあった。
赤堀は騒ぎの原因を解説し、殺人と推定された被害者の死亡推定月日に迫ろうとする!



【感想】
岩楯刑事や法医昆虫学者の赤堀らが立ち会い老人の腐乱死体を司法解剖中、その場にいた人々を謎の発疹や出血、猛烈な痒みが襲う。
その正体を突き止めた赤堀は、“ソレ”は日本にいないはずだと首を傾げるが……。

シリーズ7作目。
いままで蛆や蟻にガクブルしてきたが、今回の『小黒蚊』もヤバい奴だった。
襲われても見えなくて、ヤられたら被害甚大なんてタチが悪すぎる。
台湾の人たちはコレに襲われたら1ヶ月間ずっと苦しんでるの?
それとも特効薬があったり免疫が出来たりしてるの??
ホント、世の中には色んな虫がいるんだなぁ……。

今回は虫だけでなく、事件を紐解く鍵となったツバメの生態も興味深かった。
巣作りに煙草の吸殻を利用するなんて初めて知ったよ。
こういう進化の仕方もあるんだねぇ。

岩楯刑事の今回の相棒・深水巡査部長はまたそのうち出てきそうな雰囲気。
そして、波多野さんってなんだかんだ文句は言ってもいい人だよなぁ……と思っていたら、例の2発目の弾!
そんな大切なものを…と、一瞬で彼のファンになったわ。
また赤堀さんと組んで捜査……じゃなくて調査して欲しいな。

作中、捕り物劇後に逃走者も刑事もぐったりしてるところに日本の猛暑を感じたわ。
痛みと痒みでロクに寝てないのに、この暑さの中全力疾走した刑事2人に同情と敬意を…(笑)。


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