日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 異世界でエルフと子育てしています / 小中大豆 』 二見シャレード文庫

【あらすじ】
元ヤンのライトは異世界に召喚された上に、王の求める「光の御子」ではないと捨てられてしまう。
それを助けてくれたエルフ族のグウィンとともに、狐の獣人、狸の獣人、エルフの子供たちと森の隠れ家で暮らしながら魔法を習うことに。
だが、グウィンに恋心を抱くライトは、劣情を慰めはするものの「ライトを壊しそうだ」と最後までしてくれないグウィンにもどかしさを覚える。
そんな時、グウィンは危険な任務に赴き、子供たちと取り残されて!?



【感想】
エルフ×巻き込まれ召喚された青年。

板金工の受は召喚に巻き込まれ、異世界へ飛ばされる。
『光の御子』ではない受は“ゴミ”として国王らに何度も殺されかけるが、瀕死のところを攻に救われ隠れ家で子どもたちと暮らすことになり……。

作家さん&絵師さん買い。
モカさんの麗しい表紙を見てほのぼの子育て系だろうと読み始めたら、召喚先の国(国王)のクズさが酷くてビックリした。
殴る蹴るの暴行から始まり、道端で死を待つばかり……となるまでがホントつらかったわ。
攻や獣人のおばさんが支えてくれたとはいえ、あそこから立ち直った受は凄いと思う。

隠れ家に着いてからは、やんちゃなお子ちゃまたちに癒された。
毎日慌ただしくて大変そうだけど、こういう日常がいいのよ~。
子どもたちに翻弄され、疲労困憊なエルフや獣人たちにもほのぼのさせてもらったわ(笑)。

『光の御子』に関する顛末は、始まり方もそうだけど終わり方もかなりエグかった…。
生首とか臓物とか出てくるんで、苦手な人は注意してね。
いつか正気に返る日が来て欲しいとは思うけど、普通のJKに自分がしたこと、されたことを思い出して耐えられるかは……。

最後が駆け足気味で、成長したエシルたちが見られなかったのが残念。
あと、攻の『わりと年齢に敏感な』という表現にニヤッとした。