日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 恋に焦がれる獣達 ~愛を与える獣達シリーズ~ / 茶柱一号 』

【あらすじ】
様々な獣人たちが暮らすこの国で、「特別な」存在として生を受けたヒト族・ヒカル。
父は獅子族の王弟・ダグラスと熊族の騎士・ゲイル。
母のチカは異世界出身。
双子の兄弟のリヒトは「黒き獅子」、弟のスイは天才だ。
子どもの頃から大好きで、めちゃめちゃ甘やかしてくれる獅子族の次期国王・テオドールを前に、ヒカルは自分だけが普通であることに苦悩していた。
テオドールの『番』として「自分」を確立しなくては。
ヒカルは単身、辺境の地へ医者として赴く。
そこでヒカルを取り囲むのは荒くれ者達の修羅の日常で…!?
大人になったスイとガルリスがラブラブ大活躍する「フィシュリード国編」と併せてオール書き下ろし!
商業未発表作「スイの黒歴史ノート」も収録!


恋に焦がれる獣達 ~愛を与える獣達シリーズ~

恋に焦がれる獣達 ~愛を与える獣達シリーズ~


【感想】
シリーズ4作目。
『愛を与える獣達』が親世代の話とすると、この『恋に焦がれる獣達』は子世代中心のお話。

テオ兄×ヒカルが結ばれるまでの経緯が気になっていたので、今回この話が読めてよかった。
王族であり次期国王でもあるテオ兄が、ヒカルが絡むとヘタレというかストーカー男というか……。
国民に見せられないへっぽこになるトコ好き。
ヒカルが生まれた時から運命の番と見定め、伴侶にと決めていたのに詰めが甘いんだもんなぁ。
ま、彼らのその後のラブラブ国王夫妻っぷりは、前巻のベルク×ヨファの話で嫌ってほど見せつけられたので(笑)。
『叡智持つ賢王』として国を導いてくれることでしょう。

もうひとつのお話、ディラン×イリスは切なくて好きなお話。
このシリーズ、滅多に出逢うことのない“運命の番”と結ばれる率が高いので忘れがちだが、世間の夫婦は番ではない者同士が愛し合い結ばれて夫婦になる方が多いんだよね。
そんな普通(?)に出会って惹かれ合った2人の初々しいやり取りが微笑ましい分、愛ゆえに別れを選ぶ受の選択がやるせなかった。
攻が諦めず、年単位で探し続けてくれて本当によかったよ。
豹族の人も、他の恋人たちも、愛する人と再会出来ますように……。


あと、これは私の勘違いというか深読みしすぎだと思うんだけど……。
以前、アニムスの1人がこっそり核を仕込んでダグラスの子を得ようとしたって噂があったよね?
(↑ 3作目最後の話)
で、イリスの父親は獅子族の獣人で、母親はその獅子の相手に内緒で子を孕んで生んだんだよね?
スイと会話をするイリスを見ながら、ヒカルたちとイリスが実は兄弟という可能性はあるのだろうか……と、その辺も気になりつつ読んでしまったよ。
あー、私の深読みのしすぎであって欲しい!(;>_<;)