日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 私は隣の田中です 隣人は退魔師の主人公!? / 秋月忍』 富士見L文庫

【あらすじ】
ごく平凡な会社員の私は、大好きな退魔小説『闇の慟哭』の最新刊を買った帰り道、黒いもやに襲われる。
気がつくと、精悍な美貌の男性が助け起こしてくれていた。
あらお隣の如月さん…って、彼は『闇の慟哭』の主人公では!?
なぜか私は『闇の慟哭』の端役、田中舞の中に入ってしまったらしい。
如月の隣人というちょい役のはずが、二つの魂を宿したことで妖魔に狙われまくる田中(私)。
そのせいで如月に助けてもらうことも多く、あきらかに田中(私です)は「主人公の隣人」の領分を超えた日常を送ることに!?


私は隣の田中です 隣人は退魔師の主人公!? (富士見L文庫)

私は隣の田中です 隣人は退魔師の主人公!? (富士見L文庫)


【感想】
読友さんのレビュー買い。
面白かった。

気がつくと、高校生の頃から愛読している作品に“田中舞”として存在していた“鈴木麻衣”。
単純な異世界転移ではなく、妖魔のせいで異界渡りをし魂が融合してしまった……という設定が面白い。

大好きなキャラ・如月の隣人となったが、モブキャラとしてわきまえひっそりこっそりと見守ろう……と行動するマイ。
2つの魂が重なったことで霊的魅力も霊力もマシマシになり、妖魔も人間も魅了してしまうが本人だけが気付かず、如月からのアプローチをスルーし続ける様は、見ていて如月が気の毒になった(笑)。
最初は鈴木と田中の魂がそれぞれ存在していたが、最後にはほぼ1つに融合したことを『青の弾丸』を“私”が大好きな作品として語っていることで表現するのも上手いな、と思う。
このままだと如月が可哀想なので(笑)、ぜひ続編も出して欲しいな。
ちなみに私は、ティーンズハート時代の某悪霊シリーズで九字やらなんやらを覚えた口なのでマイを笑えませんわ……。

ところで田中の同僚の熊田は、田中のことが好きな普通の人間なのかな。
続編があったら、マイを巡って妖魔に憑かれて如月を攻撃とかしそうなポジションだよなー。