『 スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス / 志駕晃 』 宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ
【あらすじ】
OLの有希は公園でスマホを拾う。
無事落とし主に返したのだが、それを機に身のまわりで不可解な出来事が起こり始める。
それは日本を震撼させる大事件の前触れだった。
一方、刑事の桐野は内閣サイバーセキュリティセンターに出向することになる。
東京オリンピックを標的にしたサイバーテロにある人物が協力するとわかったからだ。
しかし「センター内にスパイがいる」という手紙が届き―。
スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 作者:志駕 晃
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2020/01/09
- メディア: 文庫
【感想】
シリーズ3作目。
スマホを落としただけなのに……ではなく、拾っただけなのに、なお話。
前作までを読んでいないと分かりづらいと思う。
話が桐野vs浦井というより日本vs北朝鮮ぽくなってきて、1作目のときの身近な恐怖感はなくなっちゃったなぁ。
初代主役の富田&あさみんが出てきて懐かしかったけど、車の中のあさみんは風邪を引く前に救出して貰えたんだろうか。
富田くんはだいぶ危機管理意識が育ってたね。
桐野父の死の真相は分かったが、浦井絡みでまだ話は続きそう。
今回は北朝鮮やら五輪やらと他人事な事件ばかりだったので、次回はまた身近なモノを題材にした話に戻って欲しいな。
今回の2刷で直して欲しいコーナーは、206ページの最後の行。
『夜陰にまみれて新潟沖に停泊……』とあるが、『夜陰に紛れて』じゃないかなぁ。
夜陰にまみれるって表現、あったっけ?