日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 獣人王のお手つきが身ごもりまして / 稲月しん 』 シャレード文庫

【あらすじ】
見た目はいいが要領はすこぶる悪い城の従僕・ロイは、年齢による退職というタイムリミットを迎えようとしていた。
遠ざかる憧れの恋愛結婚。
だが舞踏会の夜、獣人の国の王・ゼクシリアに見初められ事態は一変する。
お前が私の妃だ――凍るような青の瞳が甘く微笑む。
姿絵を見て以来、心乱されていたその人。
孕む心配のない自分だから選ばれたお妃ごっこ、心ない相手に嫁ぐくらいならと、ロイは一夜の夢に身をゆだねるが…?
後日談にはロイも頭を抱える、父と息子の葛藤の日々を収録!



【感想】
国王(獣人)×従僕(人間)。

結婚願望は強いが、恋人が出来ても長続きしない受。
ある日、妃選びのため国を訪れた攻に“指名”され、夜をともに過ごすことになるが……。

ずっと探し続けていた受を見つけて浮かれまくりの攻。
浮かれすぎて大事なことを伝えないまま受を抱いてしまい、誤解が雪だるま式に増えて受は攻の前から姿を消す……という、逃げる受と追う攻の構図は私の好物。
攻は有能な王様らしいけど、この本の中では耳をぺしょんとさせてキュンキュン鳴いてるわんわんにしか見えない。
ていうか、攻まで「わんわん」とか言ってるの可愛い。
幼い受が転ばぬようにと、夜中に小石を拾う攻のいじらしさも可愛かった。

受の家族に嫌われ警戒されまくる攻は可哀想だったけど、幼児をハァハァ愛でて嫁にくれとか言う成人男性がいたら、そりゃ警戒もするよね。
最初に身分を明かした方がスムーズにいったような気もするけど……あのご両親なら結果は同じだったかなぁ。

スピンオフで攻の側近×受の叔父の話あり。
これから読む。

 ↓ スピンオフ作品 ↓

『 裏社会最強の男、終末異世界を愉しむ。 終幕に捧ぐ反逆転劇 / 水城水城 』 MF文庫J

【あらすじ】
既に終わってしまった世界、エンドベイル――。
人が魔族に敗北したこの世界では、異世界から人間を召喚しては無残に殺戮されるデスゲームが日々、繰り広げられていた。
そして今回も現代から何も知らない人々が集められたのだが、そのなかに偶然、紛れ込んだ一つの異分子――
「俺が今この瞬間に、運営者であるお前を殺したら、ゲームは終わるのか?」
かつては裏社会で《調整者》と呼ばれていた高校生、凪平凌真。
社会の均衡を保つための存在、危険因子の抹殺、殺し屋専門の殺し屋だった彼は状況を理解し密かに微笑む。
「少しは愉しむことができそうだ」
決して覆るはずのなかった人類と魔族の力関係は、やがて崩れ始める――。



【感想】
裏社会で《調整者》と呼ばれ、対象者を抹殺し続けてきた主人公。
簡単に殺せてしまう相手ばかりで退屈していたある日、突如魔族が支配する異世界へと飛ばされるが……。

俺TUEEE系異世界デスバトルもの…かな?
あらすじをちゃんと読まず、裏社会最強の男=成人済の裏稼業の男だと思い込んで購入したので、主人公が高校生でビックリした(笑)。
↑表紙の少年は、異世界で若返ったのかと思ってた。

召喚後、あっという間に半数以上の高校生が虐殺されて退場。
なんという殺され損…。
買われてった子たちは、どこかで救済措置があったりするのかしら。

設定等が自分の好みとはちょっと違ったので、ここで打ち止めの予定。

『 氷の侯爵様に甘やかされたいっ! ~シリアス展開しかない幼女に転生してしまった私の奮闘記~ / もちだもちこ 』 TOブックス

【あらすじ】
アラサーのラノベ作家・由梨(ゆり)は、気づくと自分が書いたラノベの世界へ転生していた。
しかも侯爵家の娘でありながら、不義の子として愛されず、悲壮な最期を遂げる不遇な幼女ユリアーナに――。
来たるバッドエンド回避へ向けて、まずは最恐と恐れられる「氷の侯爵様」である父ランベルトの好感度を稼がなければと意気込むものの……
「あれ?私何もしていないのに溺愛されている!?」
その日からユリアーナの甘やかされライフが始まった。
ランベルトが手ずからお菓子を食べさせてくれたり、たくましいお膝に抱っこされたり。
その上、嫌われるはずの兄から愛され、憎まれるはずの魔法の師匠からもかわいがられ……
「一体、何が起こっているの~!?(汗)」
転生美幼女が愛と魔法で無双する、ほのぼのお屋敷ファンタジー



【感想】
自分の書いた作品世界に転生したラノベ作家。
不義の子として父親に疎まれ命を落とす未来を変えるため、『氷の侯爵』と呼ばれる父に愛されようと努力するが……。

1巻目。
原作の物語が始まるより前の時間軸に転生し、幼女からスタート。
母親はなかなかヤバそうな人だった。
そして実の父親はまったく存在感がないまま終わった。
その分、お父様の暴走する溺愛が凄かったわ。
氷で滑っておでこを打ったヒロインがぴーぴー泣いて、お父様がチュッチュしまくってあやしてるとこ大好き(笑)。

最初は独特な文に慣れず読むのに時間がかかったが、慣れてきてからは普通に読めた。
ヒロインが逃走した後のお父様のショック&暴走ぶりを見たいので、夏頃発売予定の2巻も買う予定。

『 神達に拾われた男 5 / Roy』 HJ NOVELS

【あらすじ】
みんなで盛り上げる創立祭の後は、森で新種のスライムを発見!?
思いがけない収穫もあった初めての一人旅を終え、スライムによる洗濯屋の二号店をオープンさせた転生者の少年・竜馬。
無事に拠点であるギムルの街へと帰還した彼は、公爵令嬢エリアリアの手紙をきっかけに、ギムルの創立祭が近づいていることを知る。
その後の流れで竜馬と彼の店で働く人々は、異国の珍しい料理や地方の特産品を使用した飲み物などをふるまう屋台を引っさげて、創立祭へと参加することに―!
スライムたちとの連携でバトルも充実の異世界スローライフファンタジー、第五幕!


神達に拾われた男5 (HJ NOVELS)

神達に拾われた男5 (HJ NOVELS)

  • 作者:Roy
  • 発売日: 2018/11/22
  • メディア: Kindle


【感想】
ピッコマ。

お店の人や知り合いたちとお祭りで屋台販売するリョウマ。
麦茶が人気ってのが意外だわ。
貧しい村が麦茶長者になったらいいねぇ。

帰省という名の人外魔境行きへの準備を着々と進めてるけど……このペースだと実際に旅立つのはいつになるやら。
その頃には、スライムも更に色々と増えてそう。
今回出てきた空飛ぶスライムや呑兵衛スライムが、今後どんな活躍をするのかも楽しみ。
呑兵衛くんはスキルレベルが上がったら、ビックリするくらいに美味しい美酒を出してくれそうだね。

毎回楽しみにしている巻末の日本の話は、今回はほとんど動きがなかったので、次回に期待したい。

『 異世界でエルフと子育てしています / 小中大豆 』 二見シャレード文庫

【あらすじ】
元ヤンのライトは異世界に召喚された上に、王の求める「光の御子」ではないと捨てられてしまう。
それを助けてくれたエルフ族のグウィンとともに、狐の獣人、狸の獣人、エルフの子供たちと森の隠れ家で暮らしながら魔法を習うことに。
だが、グウィンに恋心を抱くライトは、劣情を慰めはするものの「ライトを壊しそうだ」と最後までしてくれないグウィンにもどかしさを覚える。
そんな時、グウィンは危険な任務に赴き、子供たちと取り残されて!?



【感想】
エルフ×巻き込まれ召喚された青年。

板金工の受は召喚に巻き込まれ、異世界へ飛ばされる。
『光の御子』ではない受は“ゴミ”として国王らに何度も殺されかけるが、瀕死のところを攻に救われ隠れ家で子どもたちと暮らすことになり……。

作家さん&絵師さん買い。
モカさんの麗しい表紙を見てほのぼの子育て系だろうと読み始めたら、召喚先の国(国王)のクズさが酷くてビックリした。
殴る蹴るの暴行から始まり、道端で死を待つばかり……となるまでがホントつらかったわ。
攻や獣人のおばさんが支えてくれたとはいえ、あそこから立ち直った受は凄いと思う。

隠れ家に着いてからは、やんちゃなお子ちゃまたちに癒された。
毎日慌ただしくて大変そうだけど、こういう日常がいいのよ~。
子どもたちに翻弄され、疲労困憊なエルフや獣人たちにもほのぼのさせてもらったわ(笑)。

『光の御子』に関する顛末は、始まり方もそうだけど終わり方もかなりエグかった…。
生首とか臓物とか出てくるんで、苦手な人は注意してね。
いつか正気に返る日が来て欲しいとは思うけど、普通のJKに自分がしたこと、されたことを思い出して耐えられるかは……。

最後が駆け足気味で、成長したエシルたちが見られなかったのが残念。
あと、攻の『わりと年齢に敏感な』という表現にニヤッとした。

『 死香探偵 ―生死の狭間で愛は香る― / 喜多喜久 』 中公文庫

【あらすじ】
死臭が食材の匂いに感じる潤平と、分析科学のスペシャリストの風間。
今回、ホームレス狩りの現場に残る二つの死香、幼女誘拐事件で漂った緑茶の香りを嗅ぎ解く中、二人の住む高セキュリティーのマンションにまたも不審な郵便物が届く。
差出人を追う二人が辿り着いた人物とは!?
11万部突破の大人気シリーズ、第四弾!



【感想】
シリーズ4作目。

いつの間にか同棲……じゃなくて同居を始めていた潤平と風間センセイ。
先生、潤平のこと好き過ぎるでしょ。
そんな当たり前のように首に触れないで!(笑)

ひとつめのお話は、相手のためについた嘘が殺人のきっかけになってしまったのが切なかった。
2人で仲良く育てて欲しかったなぁ……。

全編通して、事件の本筋よりも潤平くんの食べられないものがまた増えてしまうのでは……と、そっちの方がハラハラした。
風間先生の気の入れようを見てると、お米はもうすぐ食べられるようになりそうな気がする。
月森の件も合わせて、あと1~2巻くらいで潤平の周りも落ち着くといいんだけどね……。

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 ↑ サイン本でした ↑

『 私が聖女? いいえ、悪役令嬢です! ~生存ルート目指したらなぜか聖女になってしまいそうな件~ / 藍上イオタ 』 ベリーズファンタジー

【あらすじ】
攻略対象キャラが全員歪んだ愛を秘める異色の乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまったイリス。
ゲームヒロインのトゥルーエンドは王都壊滅、バッドエンドはもれなく悪役の自分が断罪される…。
ならばシナリオ改変します!
自身の破滅を防ぐため未来のヤンデレ監禁王子からの求婚をかわし、悪役らしくヒロインの恋愛フラグを折っていく…はずが、なぜか周囲の好感度が上がって聖女候補になっていて!?



【感想】
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したヒロイン。
トゥルーエンド=メリバエンドなこのゲーム、自分も皆も死なないハッピーエンドを目標に行動を始めるが……。

メリバしかない乙女ゲームってイヤだなぁ。
同人ならありそうだけど、商業だと客層が固定されすぎてあんまり売れなそう。
ゲームではヤンデレだらけだった攻略対象たちが、現実世界ではヒロインの努力によって健やかに(?)育ってくれて良かった。

作中の組み紐で封印する課題、ヒロインのやり方が力業過ぎて爆笑してしまった。
物理……(笑)。