『 お迎えに上がりました。 国土交通省国土政策局幽冥推進課 4 / 竹林七草 』 集英社文庫
【あらすじ】
国土開発の妨げになる地縛霊を退去させる「幽冥推進課」で働く唯一の人間職員、朝霧夕霞。
今回の案件は、老朽化した高速道路の整備のため買収予定の用地に現れた地縛霊。
「祟られても労災が下りますから」と辻神課長に笑顔で見送られて現地に向かった夕霞を待っていたのは頑固な老人の地縛霊と、「幽霊土地」という予想外の問題で…?
人の想いを繋ぐオカルト公務員小説、波乱含みの第4弾!
【感想】
所有者不明土地問題、樹海で死を囁くカーナビ、三年坂の言い伝えの短編3つ。
読メの皆さんと同じく、私も幽霊土地の話が1番好き。
守り続けてきたものが無価値だと知った時の彼の心境を思うと胸が痛む……が、その後の一族郎党ゾロゾロ事件(笑)の衝撃で切なさもどこかへ吹っ飛んだわ。
今回使った所有者割り出しの方法、常に使えたら便利だよね~。
まぁ、そもそも屋敷墓なんてそうそうないだろうけども。
生きている子孫たちもいい人が多そうで良かった。
どうなったのかと思っていた例の問題がラスト数ページで再浮上し、今後の展開が気になる。