日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 ハリケーン / 高嶋哲夫 』 幻冬舎文庫

【あらすじ】
超大型台風が上陸し、気象庁の田久保は進路分析や避難勧告を出すために奔走。
関東で土砂災害が次々と起こり、田久保の家族も巻き込まれる。
妻や子どもが逃げ込んだ避難所自体が危険な地盤上にあったのだ。
田久保はさらなる避難を促したが、風雨が激しく、遂に斜面が崩れる…。
自然の猛威に翻弄される人間の焦燥と葛藤を描く戦慄の予言小説。


ハリケーン (幻冬舎文庫)

ハリケーン (幻冬舎文庫)


【感想】
うーん……。
いつもの高嶋さんの作品と比べると、なんだか内容が薄かった。

田久保の気象庁での仕事と家族再生の物語、そして超大型台風襲来の3点を中心に話が進むのかと思いきや、お婆ちゃんの介護の方がインパクトが強くて災害モノを読んだ気がしない……。
ディザスター・ムービーのような迫力や、リアルで説得力のある災害描写を期待してたんだけどなぁ。

浮気未遂&不倫や、叔父さんの覚醒剤云々はこの作品に必要だったんだろうか。
実は志保は高柳の妻で、復讐のために田久保に近付いたのだ!とかならまだしも、何の必要性もない不貞(未遂)だったよね。

田久保、恵美、剛志、中村、結局誰一人として抱えている問題を解決しないまま終わってしまい、消化不良なモヤモヤの残るなんともスッキリしない作品でした。