日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 薬屋のひとりごと 11 / 日向夏 』 ヒーロー文庫

【あらすじ】
戌西州を襲った大蝗害。
過去の蝗害を知る者は少なく、人々は混乱する。
西都や国境近くでも、食糧の強奪や暴動が頻繁に起きていた。
猫猫は何もできない自分を歯がゆく思いつつも、できる限りのことをやっていた。
それは中央からの客人である壬氏も同様で、身の安全のためという名目の軟禁生活を強いられながらも、蝗害を予見していたことで、中央からの支援物資を早く受け取ることができた。
だが、その手柄は壬氏ではなく西都の領主代行・玉鶯のものとして扱われてしまう。
手柄の横取りに猫猫は腹を立てるが、当の壬氏はどこ吹く風で、皇弟という立場を最大限に利用して戌西州への支援要請を行う。
また、物資が不足する中、猫猫にさまざまな問題が火の粉となって降りかかる。
謎の腹痛に苦しむ玉鶯の孫娘。
変人軍師・羅漢が連れてきた棋聖と呼ばれる老人。
同僚の医官・天祐の奇行。
そして、消息不明だったあの人が帰ってくる!?
一方、西都では皇弟に対する不満が高まっていく。
蝗害による飢えや病に苦しむ民衆は、とうとう皇族である壬氏へ怒りの矛先を向けることに。
守り支えていたはずの民衆に恨まれてしまった壬氏の決断は?
不審な動きを続ける領主代行・玉鶯の狙いとは?
そして、猫猫は無事、危機を脱することができるのか?



【感想】
大蝗害により混乱する西都と荒んでいく人心。
強奪や暴動が続く中、壬氏が先を読んで手配していた物資は玉鶯の手柄として民に配られてしまい……。

いやー。
なんで陸孫が表紙?って思ったけど、そういうことかぁ。
いい人だな~なんて呑気に思ってたのが申し訳ないくらいに凄惨な過去だったけど、彼が人の顔を忘れないのはある意味変人片眼鏡のおかげっぽくて、あそこのエピソードは結構好きだった。
そんな変人片眼鏡が「人を殺した賊を殺した」って言ってたのは、庇ったんじゃなくてそのままを言ったんじゃないかな。
現在と17年前に人を殺した逆賊を討った訳だし。
出来れば燃え尽き症候群にならず、次は西都の発展のために頑張る姿が見たいと思った。

これで中央に戻る……かと思いきや、なんだかまだ西都で足止めの予感。
そろそろ都に戻って、可愛い女の子たちのきゃぴきゃぴな会話が読みたい…。
西都は怖い女性ばっかで潤いが足りない(笑)。