日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 見守るもの 千蔵呪物目録 3 / 佐藤さくら 』 創元推理文庫

【あらすじ】
珍しく体調を崩した朱鷺は、ひとり倒れているところを時藤蓮香という女性に助けられる。
目を覚ました朱鷺は、蓮香が何かに呪われていることに気づく。
時藤家には一族を守る石が伝わっており、石に選ばれた蓮香は、常に石の視線を感じ続けるせいで、人付き合いもできず、引きこもって暮らしていたのだ。
一方、朱鷺の元を去った冬二は、獣医に保護されていた。
呪物を求めて旅をする朱鷺と、獣の姿をした兄冬二の運命を描く、三部作完結。



【感想】
冬二と喧嘩別れした直後、山中で体調を崩し行き倒れた朱鷺。
彼を助けた女性・蓮香は、代々伝わる守り石に選ばれ、常に“見られて”いるのだという。
朱鷺が彼女から羽ばたきの音を聞いている頃、冬二は自分の声を聞く少年と出会い……。

完結巻。
冒頭、電話番が出来るくらいに“人間”になった鈴ちゃんに感動。
近所のおばちゃんによるとなんとなく外見も成長してるのかな?って感じだったし、このまま人間として生きられたらいいなぁ。
この巻では宗助&鈴ちゃんの出番がなくて残念。

完結ということで、もっと明確な解決があるのかと思ったけど、これはこれでアリかな。
何より、朱鷺が本来の自分を取り戻したようで安心した。
次は宗助と鈴の物語とかが出て、そこに冬二&朱鷺兄弟が出演…とかでもいいな。
人形の華さんも穏やかで優しくていい人(?)だったので、またどこかで会えたらいいな……と思う。

数十年後、蓮香の今際の際に全く年をとっていない1人と1匹が現れて、「ホントに不老不死だったんだね~」なんて言われながら青い石を受け取る。
読了後、そんな光景が脳裏に浮かんだ。