日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 願いの桜 千蔵呪物目録 2 / 佐藤さくら 』 創元推理文庫

【あらすじ】
「願いの桜の話って本当だと思う?」
駄菓子屋兼骨董店を営む宗助は、馴染みの中学生亜咲美から聞かれた。
その桜の木に願い事をすると叶うのだという。
亜咲美のクラスに体調を崩した生徒がいることを知った宗助は嫌な予感を覚え、古い知り合いで呪物に詳しい少年朱鷺に助けを求めた。
呪物を探して旅する朱鷺と獣の姿をしたその兄冬二が遭遇する不思議な出来事。
シリーズ第二弾。



【感想】
その桜の木に願いをかけると、“代償”と引き替えに叶えてくれるらしい……。
中学生になった亜佐美からそんな話を聞いた骨董屋兼駄菓子屋の宗助は、実際に身体が動かなくなった生徒がクラスにいると知り、昔馴染みの朱鷺と冬二に連絡をとるが……。

シリーズ2作目。
今回も悩める少年少女が登場。
そして新キャラの宗助と鈴ちゃんがいい感じ。朱鷺とは別の意味で不老不死だった鈴ちゃんが、色んなことに興味を持って人間の真似をして、ちょっとずつ成長していく様子が微笑ましかった。
冬二に全力でぶつかって抱きついてる挿し絵に和む。

戦後の混乱期を乗り越えるために、いけないことだと知りながらもソレをしてしまった先代や笹倉さんたちの気持ちはなんとなく分かる気がする。
そして、守り刀がなくなっても、人に優しい町のままであって欲しいな……と切に思う。