『 伯爵様といきなり蜜甘新婚 / 粟生慧 』 ヴァニラ文庫
【あらすじ】
孤児院で一緒だった弟妹を世話しながら王宮で音楽教師をするシルヴィは、彼らに教育を受けさせてくれると言われ、辺境伯ラファエルからの求婚を承諾する。
「あなたは俺の愛を受け止めるだけでいい」
彼をよく知らぬまま嫁ぎ、熱烈に愛されて戸惑うシルヴィ。
毎日甘く口説かれ夫に惹かれていくが、王都ではラファエルの出自を巡る思惑が渦巻いて!?
- 作者: 粟生慧,ことね壱花
- 出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ジャパン
- 発売日: 2018/11/16
- メディア: 文庫
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【感想】
王宮で音楽教師をしている孤児院育ちのヒロイン×国王の腹違いの弟ではと噂のある辺境伯。
元は伯爵家の娘だったが幼い頃に両親を亡くし、親族に全てを奪われ孤児院へと捨てられたヒロイン。
いまは孤児院にいた子どもたちを引き取り音楽教師をしているが、ある日突然、顔も知らぬ辺境伯から求婚される。
最初は子どもたちのために結婚を了承するものの、ヒロインにメロメロな美形ヒーローにあっという間に絆され陥落。
うーん、あの大仰な台詞は相手が美形でもちょっと笑ってしまう(笑)。
でも、ヒーローがヒロインを崇拝していて好きで好きで仕方がないのは伝わってきたよ。
ヒロインへの溺愛がぶれないので、その点は最後まで安心設計。
中盤、ヒロインが王宮でイジメを受けるが、貴族社会で身分を偽り王宮に出入りしてたらそうなっても仕方ないのでは?と思った。
男爵や子爵ならともかく、伯爵令嬢を名乗ってたしねぇ。
美しい歌声の先生……ってのはもちろん大事だと思うけど、サロンに出入りする貴族の奥様やご令嬢にとっては『伯爵令嬢が教えてくれた』っていう部分も重要ポイントだったと思うんだよね。
最後の謁見シーンでは、ヒーローが心から領地を愛している人なので、国王の気持ちも分かるが個人的には辺境で暮らさせてあげたかったな~と思った。
ヒロインはまた王宮で歌を教えるのかな。
奥様ご令嬢方の手のひら返しが凄そうだわ(笑)。