日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 モブ薬師のはずが、気がつけば勇者になっていました / 森モト 』 ベリーズ文庫

【あらすじ】
両親に捨てられた弱小薬師のミト。
森で静かに暮らしていたが、ある日、王子・ライオネルに「きみの力を貸してほしい」と頼まれ、城で働くことに。
いつも通りに調合するが、とあるチートが効果を発揮しミトの作る薬は大評判に…。
そしてなぜかライオネルから甘いセリフを囁かれ…!?
こうなったら最弱チートを大開花させちゃいます!



【感想】
前世の記憶のせいで、7歳で親に捨てられたヒロイン。
時は流れ、彼女を拾い育てた親代わりの薬師を亡くしたヒロインの前に、なにやらキラキラした青年が現れ……。

タイトルや表紙から魔王か何かを倒そうとする勇者パーティーの話かと思ったが、そういう種類の冒険譚ではなかった。
亡き師匠(ヒーローにとっては友人で恩人)の教えを胸に、人々を薬で救いながらも彼の冤罪を晴らしたいと願っているヒロイン。
普段はあまり物事にこだわらないのに、師匠が絡むと怒り狂ったり大泣きしたりと感情が爆発しちゃうのは、彼女にとって唯一の人だったからだろうな。
のちに、とあるシーンで苦しむヒロインが朦朧とした意識の中で師匠に助けを求めるんだけど、その時のヒーローの心中を思うと……。
次やその次の時は、彼の名前が呼ばれていますように。

ベリーズのファンタジーなのに、かなりの数のモブたちが苦しみながら死んでいるのが(自分的には)珍しかった。
悪役のアイツは、向こうで顔面含めた全身を焼いてから殺されるのかな……。