日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 極道さんは運命のパパで愛妻家 / 佐倉温 』 角川ルビー文庫

【あらすじ】
佐知を庇って怪我をした賢吾は一命をとりとめるが、目覚めた賢吾は佐知に対して、「てめえ、誰だ」と警戒の眼差しを向け…!?
賢吾は佐知の記憶だけを失っていた。
見たことのない極道らしい冷酷な態度を見せる賢吾に困惑しつつも、生半可な覚悟で共にいる誓いはしていないと気丈に振る舞う佐知。
「パパの頭の中には佐知の思い出が詰まっているから“いまはからっぽなんだね”」という史の言葉に、改めて自身の気持ちに気付く。
一方、賢吾も無意識に佐知に近づく男に嫉妬して…?



【感想】
佐知を庇い、車に撥ねられた賢吾。
病院で目覚めた賢吾は、佐知のことだけを忘れていて……。

シリーズ9作目。
やってきました記憶喪失!
私はこの鉄板ネタ、結構好きなのよね。

いつも佐知のことを想い愛を注いでいた賢吾が、彼のことを忘れる=出会わなかったifの状態になり、常にトゲトゲして周囲を威嚇するヤクザ状態に。
………なったかと思ったけど、記憶を無くしても無意識に嫉妬したり笑顔を見ると嬉しくなっちゃう辺り、佐知への想いはDNAレベルで染みついてそう。
賢吾の冷たい言動にも怯まず、そばで彼を気にかける佐知の強さは予想外だった。
私も伊勢崎と同じく、ショックを受けて一時的にでも出てくかと思った。
これも今まで賢吾が溺れるほどに与えていた愛の効果ね…。
賢吾の態度に寛容で、その間約束通り佐知を守ると言い切る史も頼もしかったな。

記憶がない間の賢吾を撮った動画を見た本人の反応、じっくり見てみたかったよな~と、そこが心残りだったんだけど。
そこはルビー文庫さん、抜かりないね!
翌月に出た、伊勢崎のスピンオフ本の特典ペーパーに載ってたよ。
記憶が戻ったら戻ったで、記憶が無いあいだの自分に嫉妬したり怒ったりと忙しい賢吾もこれまた善し(笑)。