『 可愛い猫には旅をさせよ / 安西リカ 』 ディアプラス文庫

【あらすじ】
王城で一番年若い魔術師アンリは、おやつと昼寝が大好きなのんびり屋。
強大な魔力を持ちながら自覚が足りないと度々お説教を受けていた。
ところが王妃さまの病を治すため、国一番の騎士バルドーと旅に出ることになる。
行く先ははぐれ魔術師オッドの住む西方の黒の森。
共に過ごすうちアンリは、年は近いのに頼もしくて優しいバルドーに好感を抱く。
けれど彼が自分の命を大切にしていないようなのが気になって…？

可愛い猫には旅をさせよ (ディアプラス文庫)

【感想】
騎士×魔術師。

王妃の病を治すため、黒の森に住む魔術師の元へ旅することになった攻と受。
共に過ごすうち、次第に心を通わせていく2人だったが……。

いや～、可愛いなぁこの2人。
攻が「黒猫さん」と猫姿の受を呼ぶときの柔らかい雰囲気が好き。
自分の命に何の価値も感じぬ故、どんな危険な状況でも勇猛果敢に戦えてしまう攻が、大切な人から愛されることで変わっていったのが嬉しい。
受も愛を知って前向きで強い子になって良かった。

声が聞こえる人間がほとんどいないとはいえ、精霊たちに「あついよるをすごされたよな」「またまぐわっておったよ」「じつにじつにねつれつな～」と世界中に言い回られちゃう2人。
師匠やオッドだけでなく、他国の人らにも聞かれてるんだろうな～(笑)。
本人たちはそこまで気にしてなさそうだけど…。

何だかんだで世話焼きな先輩みたいになってるオッドもいいキャラで、彼とロキの話もそのうち読んでみたいと思った。
ちなみに購入特典のSSペーパーは、攻と受がオッドをお茶に招待し、ロキが人の姿になるお話。
もうこれは次回へのフリだと思っていいよね？(笑)

読了後にカラー口絵を見るとほっこりするわ(*´ω｀*)