日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官 / 川瀬七緒 』 講談社文庫

【あらすじ】
東京都内の古民家で、おびただしい血痕と3本の左手の小指が見つかった。
住人の遠山という高齢夫婦とその客人のものと思われたが、発見から1ヵ月経っても死体は見つかっていない。
いっこうに捜査が進展しない中で岩楯警部補は、相棒の鰐川と事件現場を訪れ近所の訊き込みを始める。
他方、法医昆虫学者の赤堀は科捜研を再編成した「捜査分析支援センター」に配属されていた。
法医昆虫学と犯罪心理学、技術開発部の三つが統合された新組織だ。
赤堀は所属のせいで事件現場には立ち入れなくなったが、今回の被害者の死亡推定月日を、解剖医の出した5月20日前後という推定から大きく外し、虫の分析によって6月1日午後3時から4時の間と言い切る。
さらに、同僚となったプロファイラーから、重大な分析がもたらされるが……!



【感想】
血まみれの部屋で見つかった3人分の小指。
遺体が見つからず、1人は身元すら不明なまま時間だけが過ぎる中、赤堀は指の損傷具合の僅かな違いが気になり……。

シリーズ6作目。
まず始めに……ワニさん、結婚おめでとう~!
岩楯刑事によるワニさん観察によるとしっかりした奥さんなイメージだけど、実際どんな人なのかしら。
捜査用とは別に、家庭用のワニさん's記録ノートとかもあったりするのかな(笑)。

いつも奔放に虫を追いかける赤堀先生の過去から続く闇や、法医昆虫学を始めた理由が描かれていて興味深かった。
普段の姿も自由でいいけど、怯えて苦悩する姿も人間らしくていいと思う。
今後、もし“彼”が赤堀先生の前に現れたとしても、その時は早まった真似をせず岩楯刑事に頼って欲しい……。

今回は、蛆さんや蝿さんではなく新顔の昆虫が大活躍。
精神よりも(赤堀先生の)肉体的に大ダメージだった。
生きてても死んでても破壊力抜群なんて厄介すぎる。
うちの近所には絶対発生して欲しくないわ。

天然の食品添加物については、そんなモノが含まれていたなんて!と私もビックリ。
ちょっと赤堀先生、ワニさんのHPはもうゼロよ!
これ以上、お菓子の成分の話はしないであげて~!!

あと、虫をポッケにナイナイするのもやめましょうね(笑)。