『 純潔オメガの誘淫(ハニートラップ) / 高月紅葉 』 ダリア文庫
【あらすじ】
国家調査員のオメガ・トウマは、処女でありながらその美貌とフェロモンで相手を魅了し、情報を引き出す色仕掛けのプロ。
今回の任務は、敏腕社長・リカルドがマフィアである証拠を掴むこと。
しかし過去の調査対象と違い、傲慢さも偏見も持たないアルファの彼は、もっとも出会いたくない運命の番だった。
恋をしないように理性的に振る舞うも、武器のフェロモン制御が効かず、発情してしまい！？
【感想】
マフィアの幹部α×内閣情報調査室付の調査員Ω。
美しい容姿とΩという自身の性を利用して、標的にハニートラップを仕掛け情報を得る受。
あらすじを読んだ時はビッチ受なのかと思い回避していたが、読メの感想を読んで興味を持ち購入。
ビッチどころか男女どちらも未経験だったよ。
『特殊技能』があるとはいえ、よくぞこれまで無事で……。
矜持を持って仕事に臨んでいる受が、ターゲットの攻には素が出ちゃったり互いに惹かれつつも言葉や仕草で駆け引きをして探りを入れたり……。
“アンリ”の設定なのか自身の戸惑いや怯えなのかも分からなくなって、惹かれていても仕事を完遂しようとする受がもどかしかった。
作中、私の好きな『Ωの巣作り』があって、服を寄越せと要求する受も、嬉しそうに脱ぎ脱ぎする攻も両方とも可愛かったわ。
攻が包容力のある大人の男で、据え膳どころか口の中に好物が飛び込んできても、ペロペロするだけでそっと口から出してひたすら我慢＆待てができる男なのが良かった。
自由に羽ばたく受を巣で待ち続ける攻……って関係は嫌いじゃないけど、仕事とはいえ男女を問わず誘惑する恋人を想いながら待つのはツラそうだなぁ。
運命の相手なのにつがいにもなれないし。
はてさて、どっちが先に我慢出来なくなるのかしらね～～。
