『 犬の張り子をもつ怪物 / 藍沢今日 』 宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ
【あらすじ】
巨大な犬張り子が何匹も現れて、人間の腸に噛み付き、振り回し、叩き付けて、殺す――。
事件現場となった小学校で刑事・夏木が見たのは、そんな地獄絵図だった。
警察はその犬張り子を操る女・アリアの逮捕に成功するが、それらは夏木以外の捜査員には見えていない、思念物体だと判明する。
科学的に証明できない殺人を法廷で裁くことはできるのか!?
前代未聞のホラー×法廷サスペンス!
犬の張り子をもつ怪物 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 作者:藍沢 今日
- 発売日: 2020/07/04
- メディア: 文庫
【感想】
表紙のインパクトで購入。
小学校での大虐殺から始まり、犯人はすぐに確保されたものの、凶器は目に見えない巨大な犬の張り子=『思念物体』という怪しげなモノ。
これをどう立件するのか……というか、証明なんて出来るの?と首をかしげながら読み進めた。
思念物体とか言われてもピンとこなかったけど、巻末の解説を読んで「ジョジョのスタンドか!」と納得(笑)。
犯人が犯行に及んだ理由だけでなく、もっともっと昔からの因縁も絡んできて、ちょっぴりホラーというか伝奇というか……な要素も入っていた。
何故『思念物体』が犬の張り子の姿なのか。
視える人と見えない人の違いは?などの理由は分かったけど、長野某所在住の人たちは視えてるのに誰も手を挙げなかったんかい!とツッコんでしまった。
ラストはホラー映画あるあるよね~。