日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 異世界から聖女が来るようなので、邪魔者は消えようと思います / 蓮水涼 』 角川ビーンズ文庫

【あらすじ】
即位した兄王に厄介払いされ、遠い異国に嫁ぐフェリシアに突如、前世の記憶が蘇った――
この世界は乙女ゲームで、結婚相手の王太子・ウィリアムは異世界から来る聖女と愛しあい、邪魔者の自分は処刑される運命!?
破滅フラグ回避のため、薬の調合を武器に平民として生きることを決めるフェリシア
だがウィリアムは息をするように甘い言葉を囁いてきて…これはなんの罠ですか!?
WEB発・勘違い王女に溺愛モード発動中。



【感想】
側室から生まれた王女ヒロイン。
正妃の子である異母兄や異母姉妹から虐げられていたが、ある日魔物が出るという最果ての国へ嫁ぐよう命じられる。
婚約者となる王太子の姿絵を見た瞬間、ここが前世で妹がプレイしていた乙女ゲーム世界であることを思い出すのだが……。

自国で誰一人いない荒れ果てた離宮に閉じ込められても、こっそり抜け出し街で薬草を売り野草を食し家具を自作し……と逞しく自活していたヒロイン。
異母兄や異母妹が具体的にどんなことをしていたのかは分からんが、異母姉のは嫌がらせではなく暗殺未遂なのでは……。
まぁ、それがあったから野草マニアなヒロインが出来上がったんだし、例の薬も使えたんだけどさ。

王太子と聖女の恋の邪魔をして殺される悪役令嬢にならないため、婚約破棄&庶民(薬師)を目指し奮闘するヒロインが、その生い立ちのせいで愛を知らず人に頼ることも出来ないのが切ない。
王太子は割と後半まで作戦を誤ってたけど、これからはひたすら甘やかしてあげて欲しいな。

それにしても、ひねくれ異母兄だの腹黒王太子だの毒マニアくんだのと、ヒロインの男運が……(笑)。