日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 新装版 ―膠着― スナマチ株式会社奮闘記 / 今野敏 』 中公文庫

【あらすじ】
老舗糊メーカー・スナマチ株式会社は創業以来の大ピンチ。
社運をかけ新製品開発を行うも、できあがったのは“くっつかない糊”!?
そんなもの売れるのかと頭を抱える新入社員の啓太と、「俺に売れないものはない」と豪語するベテラン社員の本庄。
窮地に陥った会社を救うべく、営業マンたちの闘いが始まった!
ユーモアたっぷりサラリーマン応援小説。


新装版-膠着-スナマチ株式会社奮闘記 (中公文庫)

新装版-膠着-スナマチ株式会社奮闘記 (中公文庫)


【感想】
糊の老舗メーカーが多くの費用と時間を費やし開発した新製品。
しかし、完成したその接着剤はなぜか接着能力がゼロで……。

久々の今野さん作品。
あらすじに『ユーモアたっぷりサラリーマン応援小説』とあったのに、中盤までいつ殺人事件が起こるのかと身構えながら読んでたわ(笑)。

誰がスパイなのか、TOBを仕掛けてきた企業の思惑は何なのか、あの人は本当に専務と付き合っているのか……などなど、作中気になることは色々あったんだけど、それより何より啓太が思い出しそうで思い出せないナニカが何なのか、そっちが気になって仕方なかった(笑)。

極秘会議の場で、なんか変なの出来ちゃったよ~不思議だよね~~と平常運転の開発担当者と、え?接着しないし固まらない接着剤って何?それって接着剤なの??とポカーンな人々とのやり取りが面白かった。
私もあの場にいたら、きっと( ゚д゚)ポカーンな顔しちゃうわ……。