『 悪役令嬢に選ばれたなら、優雅に演じてみせましょう！ / 柚子れもん 』 女性向けＭノベルス

【あらすじ】
国の一大プロジェクト『王子の恋を応援し隊』その任務は、王子とヒロインの恋を物語顔負けのラブロマンスに演出し、成就させること。
そのための立役者「悪役令嬢役」として選ばれたのは、国一番の令嬢(だけど、ポンコツ気味)のメリアローズ。
彼女は、メガネを取ると魅力が溢れだす「王子の取り巻き役」や令嬢に大人気な「当て馬役」といった仲間達と、ヒロインをいじめる？毎日を過ごすことに―。
王子の婚約者(仮)にもなり、悪役令嬢として大活躍！しているはずなのだが、王子とヒロインの恋が進展している様子はなくて…？
一体、どういうことなのよ～！？

悪役令嬢に選ばれたなら、優雅に演じてみせましょう! (女性向けＭノベルス)

【感想】
王子と田舎男爵の娘との恋。
ヒロインを苛める美しき悪役令嬢と、その取り巻き。
心痛めるヒロインを慰める美形の当て馬。
王子の取り巻きとして侍る地味眼鏡。

これだけならよくある設定だが、それら全てが王子溺愛の大臣による『王子の恋を応援し隊』というアホな名前の一大プロジェクトだという。
………大丈夫か、この国(笑)。

最初は任務だから、と演じてみた悪役令嬢が楽しくなっちゃう主人公の気持ちはよく分かる。
私も学生時代、悪役やるの楽しかった。
まぁ、清楚で可憐なお嬢様役も楽しいんだけどね(笑)。
でもこの話の中で演じるならルシンダがいい。1粒で2度美味しい！

ヒロインを苛めるためのお魚作戦が迷走しすぎて、主人公が単に美味しいものを食べさせてあげる親切な人になってるのが…。
大臣、全部子どもたちにやらせるんじゃなくて、立案くらいは自分でおやりよ。
というか、国王たちはコレを容認しておるのか？

一応、これでお話は終わりなのかな～？という終わり方だが、個人的には彼から主人公への告白がちゃんとあると嬉しかったかなぁ。