『 屍人荘の殺人 / 今村昌弘 』 創元推理文庫
【あらすじ】
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と明智恭介は、曰くつきの映研の夏合宿に参加するため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子とペンション紫湛荘を訪れる。
しかし想像だにしなかった事態に見舞われ、一同は籠城を余儀なくされた。
緊張と混乱の夜が明け、部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。
それは連続殺人の幕開けだった!
奇想と謎解きの驚異の融合。
衝撃のデビュー作!
- 作者: 今村昌弘
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2019/09/11
- メディア: 文庫
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【感想】
夏合宿間近の映研に届いた脅迫状と、“夏のペンションに若者が集まるなんて、いかにも事件が起きそう”という謎理論で合宿に潜り込んだミステリ愛好会のメンバー。
なにやら不穏な雰囲気で始まった合宿だったが、事態は予想だにしなかった方向へと進み始め……。
読メ登録2,000冊目は、話題になっていたこの本で。
陸の孤島と化したペンションで、次々と起こる殺人事件……的な話かな~と読み始め、大筋ではその通りだったんだけど、陸の孤島となった理由が予想外すぎた。
登場人物を閉じ込めるだけでなく、凶器にもなるとは……ある意味便利っちゃ便利か。
12月に映画化するらしいけど、謎解き要素よりグロ多めになるのかなぁ。
葉村くんと同じく、私も彼の退場には呆然としてしまったよ。
あれ? メインじゃなかったの……??
よくある展開だと、その後美味しい場面で復帰したり、ラストのあのシーンで偶然か必然か分からないけど助けてくれる、とかありそうなもんだけど、そんな甘さは欠片もないのがエグいな~と思った。
謎解きに関しては、途中から犯人当ては放棄し流されるままに読んでいたので良く分からない(笑)。
そして重元さんは今頃何をしてるんだろう。
仲間だと思われて捕まっている説よりも、その筋の専門家(笑)的な視点と知識を生かし、生き生きと公安とかに助言しててて欲しいな。