日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 墜ちたる星は幼王の誉れ 君へ誓う永遠の愛 / ゆきむら燎 』 Ruby collection

【あらすじ】
30年ほど時を遡って異世界にある父王の国にトリップしてしまった枢は、騎士ルースに出会い相思相愛の仲となる。
枢は両親が出会い己が生まれる未来とルースを守るために父王の国を勝利に導く決意をするが、やがてルースと異世界で生きることを望むようになる。
だが母から聞いていた未来の物語に「堕ちたる星」である枢は存在しない。
異世界の歴史に「日本人」が介入してきた痕跡を発見し世界の謎に迫るなか、枢はある選択を迫られることになり…!?


墜ちたる星は幼王の誉れ 君へ誓う永遠の愛 (Ruby collection)

墜ちたる星は幼王の誉れ 君へ誓う永遠の愛 (Ruby collection)


【感想】
国ではなく受に忠誠と愛を捧げ、彼に尽くす騎士×予言の存在“墜ちたる星”として、幼い父王や王国を救おうとする高校生。

下巻。
相思相愛となった2人。
人前では騎士と主として振る舞っているが、実は受が愛しくて触れたくて堪らないのを我慢してる攻がたまらん。
何のチート能力もなく、あるのは母親が思い出話として語った王国史の朧気な記憶のみ。
ひとたび戦が始まれば何もできず、攻らが無事に戻ることを祈ることしか出来ない受の不安やもどかしさに、こちらもヤキモキしながら戦況を見守ってしまった。

BL作品ではあるが、大陸の覇権を巡る物語としても楽しめた。
ただ、途中から『未来』が現れたことでファンタジーからSFにチェンジしてしまい、何でもあり的な雰囲気になってしまった部分だけは残念だった。

過去や未来を変えたことで大陸(世界)に新たな未来が生まれたのはいいけど、受の扱いは今後どうなるんだろう。
父親だけでなく母親にも親子と名乗れなくなるんだろうか。
攻と幸せに暮らせそうなのは嬉しいけど、それを思うとちょっと切ない。