『 ダメ博士とそばかすくん / 間之あまの 』 幻冬舎ルチル文庫

【あらすじ】
自分をかばって怪我してしまった千堂を、住み込みで世話することになった実里。
天才肌の准教授・千堂は、美形なのに自分の外見に構わず、身の回りのことも、自分の感情にすら無頓着だったが……！？

ダメ博士とそばかすくん (幻冬舎ルチル文庫)

【感想】
専門分野ではとても優秀だが、それ以外は全く興味を持たず認識もしない准教授×攻の利き腕の怪我の一因になったからと、1ヶ月身の回りの世話をすることにした大学生。

作家さん買い。
今月発売された本とちょっぴり繋がっているようだったので、積本タワーから救済してこちらを先に読んでみた。
『おとなりの野獣さん』の2人が少しだけ出演。

自身の世話も周囲の人間の個体識別もする気のない攻。
利き腕の怪我で反対の手を使ってみる→色々慣れなくて効率が悪い→食べるのも着替えるのもお風呂も面倒→全部やーめた、な攻の思考回路が(笑)。
見かねた受が手と口を出さなかったら、数日後に電池が切れたようにぱったり倒れてたんじゃなかろうか。

受がさっぱりきっぱりした性格なので上手くいったが、普通の子だとこの攻のお相手は難しそうだなぁ。
恋人の貸し出しにあっさり同意しちゃうあんぽんたんな攻が、自分の気持ちに全く気づかぬままに受を求めてお店に通い詰めるのがなー。
自分で自覚してよ！って思うけど、受たちが絆されちゃうのも分かる(笑)。

人としてどうかと思う攻が、大型ワンコ(←動物的な意味で)となり、ちょっとずつお礼やお手伝いできる人間に成長していく様は、受の子育てを見守る気分になってしまった(笑)。
無自覚に受を求め、ポエムな愛の言葉を囁き受を愛でる攻が、受の教育でちゃんと人間生活を送ってる姿を他の作品で見られたらいいな～と思う。
毎回、作品のどこかに他作品の登場人物が出てくるスタンスなので期待してます！(笑)