『 獣人王の愛妻オメガ / かわい恋 』 角川ルビー文庫
【あらすじ】
愛玩猫として飼われていた伯爵家から捨てられたところを獣人王・レドワルドに拾われ、番として愛される喜びを知ったΩのサーシャ。
愛娘も生まれ、幸せな日々を送っていたが、貴族に残るΩへの偏見が、サーシャの胸を苦しめていた。
そんな折、レドワルドの外交に伴い、家族で親友のハジの祖国を訪れることに。
そこではΩの差別がなく、人と同様に生活している世界を見て、サーシャは自分もΩのために何かできないかと思い始め…?
溺愛保証、獣人オメガバース!
- 作者: かわい恋,北沢きょう
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/04/01
- メディア: 文庫
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【感想】
神の子孫とされ、人の国を治める獣人王×かつては貴族の愛玩猫として飼われていたが、攻と出会い王妃となったΩ受。
『獣人王の愛玩Ω』の続編。
攻に愛され人として扱われていく中で、Ωは動物ではなく人間なのだと知った受。
2巻では母となり、ただ夫に守られるだけでなく、未来に向けてΩへの差別を無くそうと努力する姿が見られ、彼の成長を感じた。
Ωも人として普通に暮らしているハジの生国、ところ構わず発情し子を孕む獣だと蔑まれる受の暮らす国、神の子を産むために男女問わず子を成せる聖なる存在だと、Ωを王として戴く北の大国。
攻が治める国が突出してΩの扱いが酷いのは何故だろう。
獣人型の王族はΩ(ロイヤルキトン)からしか生まれないんだから、もっと大切にされててもいいのに。
今回、受の出自が分かったことでうるさ型の貴族に対処しやすくなった……と思いたいけど、まぁ年寄り連中は表面上はどうあれ、死ぬまで考えは変わらないだろうな。
ハジの言う通り、道筋をつけるんだ、くらいの気持ちであまり思い詰めずに双方の認識変革をしていってくれればと思う。