日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 魔術師は愛しい家を手に入れる / 鈴木レモン 』 メリッサ

【あらすじ】
王宮で浮名を流している魔術師のレンザ。
自分には子供ができないと高をくくっていたが、軽い気持ちで手を出した下働きの娘ミアを妊娠させてしまう。
はじめは信じられなかったものの彼女のお腹から自分と通ずる魔力を感じ取った彼は、複雑な自分の生い立ちから責任を取る決意を固める。
しかしミアは、貧乏な9人兄弟のため、一気に大家族の面倒を見るはめに―!?
『文官は優しい夢を手に入れる』の鈴木レモンが描く、ルコット国シリーズ待望の続編登場!


魔術師は愛しい家を手に入れる (メリッサ)

魔術師は愛しい家を手に入れる (メリッサ)


【感想】
父を亡くし、大家族を支えるため下働きとして王宮で働く庶民ヒロイン×王宮一の色男と評され、享楽的に生き毎日のように女遊びをする魔術師。

『文官は優しい夢を手に入れる』の続編。
前作のヒーローがちょこっと顔を出していたのが嬉しい。

最初、ヒーローがヤリチンクズ男すぎて読んでてイラッとしたけど、ヒロインの家族登場以降はとても楽しく読めた。
妊娠から始まる関係なのでそういうシーンもあるが、恋愛というより家族愛や人間愛の要素が強い作品だったと思う。

“家族”という関係に縁のなかったヒーローが、突然9人兄弟+母親=10人家族に加わることになり、11人目の新参者として悩んだり金策したり振り回されたり……と、皆に揉まれて柔軟になっていくのがいいわ。
ヒロインの弟妹はキャラが濃くて個性的。
番外編では少し成長した彼らの物語もあって、全員が成人した時、それぞれどんな道を歩んでいるのかな~と想像するのも楽しかった。
特にベックの将来が……楽しみのような、怖いような(笑)。

王太子付きの近衛騎士くんがいつの間にかお相手をゲットしたようなので、いつか彼の話も出たらいいな、と思う。