日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 こちらは、国内ワケアリ旅行代理店です。 もしもし、観光地の怪奇解決もできますか? / 八巻にのは 』 富士見L文庫

【あらすじ】
地道に旅行会社で働いていた美紀は、実は霊媒体質。
転職でついに憧れの旅行プランナー・白江正継が率いる旅行会社に転職!…をしたはずが、白江の本性は人にも霊にも冷酷な守銭奴メガネ。
さらに入社研修先は怪異が起こるホテル。
美紀の機転で悪霊問題は解決したものの、実は白江の会社は怪奇現象で有名な“訳あり旅行先”を扱っては人気観光地にしてきた会社だった!
日々「辞めたい」と訴えつつも、やりがいを感じはじめた美紀は、ある日、白江の片眼に隠された哀しい秘密を知ってしまい―。



【感想】
初恋の人を追いかけ、彼が社長を務める旅行代理店へ転職した主人公。
しかし、優しい笑顔の王子様だと思っていた彼は、冷たい表情で容赦なく千尋の谷へと叩き落とす冷酷眼鏡で……。

作家さん買い。
霊が見え、触れたり会話も出来る主人公と、見えても声は聞こえない社長。
最近、幽霊物件を扱う不動産屋や、霊に日本の国土からあの世へ移動してもらう国土交通省の部署の話を読んだけど、幽霊モノが流行ってるのかしら?

ワケアリ旅館やホテルから霊を消したり移動させる代わりに、安くお宿を提供してね!ってよく考えると足元を見た商売だよね(笑)。
今回は各登場人物の紹介や背景を匂わせる序章的な感じだったので、たぶん続きものなんじゃないかなぁ。
霊を強制的に消滅させる社長の眼の謎や彼の拗れた家族関係、代々“見える”主人公の家系についてや彼女の恋の行方など、今後の展開を追っていきたい。

ちなみに、恋愛ものとしての糖度はいまのところかなり低め。
六輔先輩曰く、ツンが九割八分のツンデレ社長らしいので、主人公の初恋成就はまだ先かな……。