『 運命の軛を壊して -オメガバース- / バーバラ片桐 』 プラチナ文庫
【あらすじ】
大学助教の保はオメガの性には甘んじないと発情抑制剤の研究に没頭するが、ついに迎えた発情期に抗えず男達に襲われてしまう。
そんな保を助けた男はアルファだった。
彼・門脇にいたわるように触れられキスされて、陶酔する。
彼は運命のつがいだったのだ。
抱かれてもなお、つがいとなることを拒否する保を見守る門脇。
やがて薬の開発が間に合わないまま、二度目の発情期が訪れ…。
- 作者: バーバラ片桐
- 出版社/メーカー: プランタン出版
- 発売日: 2018/12/12
- メディア: 文庫
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【感想】
国内随一の製薬会社の会長令息で、強引なα攻×Ωが自由に社会へ出られるような発情抑制剤を作りたいと研究を続ける薬科大助教Ω。
オメガバースもの(ただし妊娠出産はない)。
Ωの地位が低く、少しでも優れたαに選ばれることがΩの幸せだと言われている世界。
容姿も金も地位も、何もかもを持っている攻が、αに媚を売らず自分の力で目標に向かう受にハマっていく。
“料理”を餌に受との距離を詰めていき、美味しいと喜ぶ受にルンルンしてる攻は可愛い。
が、世間と同じくΩを下に見る言動や快楽で受を墜とそうとする傲慢さは好きになれない。
受と関わる中でその認識は改まって来ている……はずなので、最初の強引傲慢な態度を反省してくれたらいいなぁ。
受の職場や住居を奪い、自分のところに来るよう仕向けてウキウキしながら待ち受けていたのに、横からかっさらわれたのは正直ザマァと思ったわ(笑)。
受にとっては笑い事じゃなかったろうけども。
攻父はな~、なんか色々と気持ち悪かった……。
昔はマトモな人だったんだろうか。
あとがきによると現在同じ世界観で2作目を執筆中のようなので、そこで薬が完成して世に出ていたらいいなーと思う。
表紙の攻が吸血鬼っぽく見えて、何か人外要素も混ざってるのかしら~?と思ったけど普通に人間だったわ。