日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 覇狼王の后 上 / 宮緒葵 』 プラチナ文庫

【あらすじ】
隣国に侵略され、戦禍に追われた人々が神殿に逃げ込む。
そんなある日、神官のアリーシェは矢傷に倒れた傭兵を見つけ看病する。
だがその傭兵・ヴォルフは、鮮血の異名を取る男だった。
女神と称えつつも獰猛な眼差しで迫るヴォルフは、神殿ごと人質に取りアリーシェを連れ去る。
身体の秘密を暴かれ自決を覚悟するが、「俺の種をつけてやる」と歓喜に笑うヴォルフに蹂躙されて──。


覇狼王の后 上 (プラチナ文庫)

覇狼王の后 上 (プラチナ文庫)


【感想】
瀕死の状態を救われ、受に恋着する漆黒の傭兵×忌まわしい秘密を隠し人々に尽くす美しい神官。

うーん……。
執着駄犬や不遇受は嫌いではないのだが、受のふたなり設定&初潮描写に、私の読みたいBLはコレじゃない感が……。
いや、両性は別にいいんだけども、BLで月のものはなぁ……という私の好みの問題なんですけど。

攻は受を愛するあまりに相手と会話をしようともせずひたすら抱き、受が望んでもいないものを与える為に戦へ身を投じる。
そんなことするより、野に咲く花でも捧げた方がよっぽど心に響くだろうに……。
自身は化け物なのだと幼心に刷り込まれた受が、心身ともに疲弊していく様が見ていて辛くて、個人的には上巻はBLの“LOVE”がほぼなかった印象。
唯一の私の癒しは受のお兄ちゃんの爽やかさだったよ……。

受を敵視する侯爵令嬢、隣国の権力者に取り入ってそうな受の母親、攻を思うあまりに暴走しそうな攻側近と、爆弾をいくつも抱えたまま下巻へ。
上巻ではいいとこナシな攻なので、下巻では受自身の声を聞いて優しくしてあげて欲しいな。