日々感想。

映画・海外ドラマ・本などの感想(たまにネタばれ有)を綴っています。    ミステリ・ラノベ・BL・TL等ごちゃ混ぜなので、苦手な方はご注意ください。

『 婚約破棄目前で6年間我慢しました、そろそろ自由に生きさせていただきます / 志野田みかん 』eロマンスロイヤル

【あらすじ】
侯爵令嬢イリナ・ルオッカは王太子エミールの、単に「都合がいい」という理由だけで決められた婚約者。
11歳の時より6年間、エミールに少しでも愛されようと努力を続け、厳しい王太子妃教育も、王室での虐めもずっと我慢してきたが、それでも振り向いてはもらえなかった。
そしてそんな日々もついに終わりを迎えようとしていた。
ある日、異世界から『聖女』様が突然降臨し、エミールはこれぞ運命の相手とあっという間に恋に落ち、今やイリナの婚約者という立場は風前の灯で…。
これも定めと諦めていた時、思いもよらぬ事件が王宮を震撼させ、イリナの運命は激変する―!
虐げられてきた少女が、自由を手に新たな道を切り拓く王宮ラブファンタジー
2019eロマンスロイヤル大賞ピーチ賞受賞作!



【感想】
少女時代に王太子の婚約者となって以来、6年間冷遇され虐げられ続けたヒロイン×ヒロインへの想いを秘め見守っていた、国王の腹違いの弟。

異世界トリップ恋愛ものを全否定するような基本設定あり(笑)。

異世界から落ちてきた“聖女”に婚約者を奪われたヒロインと、思わぬ事態に巻き込まれヒロインと夫婦になったヒーロー。
序盤はひたすらヒロインが虐げられ、心に傷を負っていくので読んでいて辛い。
彼女を傷つける人たちの愚かしさには呆れるが、かといって王太子があんな事態に陥るほどの罪なのかというと……どうだろう。

悪役らは序盤で退場し、以降はヒーロー&ヒロインが国を背負う重圧と戦いながら、互いに想いを寄せ合い支えあう展開。
2人とも生真面目で頑張り屋で私よりも公を優先する人なので、周りが強制的に息抜きさせて、彼らが潰れないよう気遣って欲しいものだ。

“聖女”がどんな人間なのか結局分からなかったので、何を思って親子に手を出していたのか。
元の世界ではどんな子だったのかを聞いてみたかったな。

『 王さまに憑かれてしまいました〈2〉 / 風見くのえ 』 レジーナ文庫

【あらすじ】
ひょんなことから故国王の幽霊に取り憑かれてしまったコーネリア。
相も変わらず妙な助言をしてくる王さまにしぶしぶ付き合っていたところ、今度は王宮でメイドをすることになってしまった!!
まさかの展開に戸惑いつつ、自己流(+王さま流)で、なんとか毎日頑張っていたのだけれど…またまた曲者揃いのイケメン達に囲まれ、王族に関わるゴタゴタにも巻き込まれてしまう!
そんな中、とある魔の手がコーネリアに忍び寄り―!?
文庫だけの書き下ろし番外編も収録!



【感想】
押し掛け守護霊となった亡き国王陛下の助言(?)の数々により、平民の身で王宮勤めのメイドとなったヒロイン。
周囲からの好意にまったく気付かない鈍感系ヒロインだが、2巻ではさらに、領主様のライバルやモブたちまでもが彼女に夢中に……。
ヒーローと王宮で再会したヒロインは彼と結ばれるために、やっぱり養女コースになるのかな。
私としては、元王族のご婦人の家に入るより、不憫な領主様の元から嫁いで欲しい。

1巻の感想で、もっとストレートに迫ればワンチャンが……と書いたが、今回はイザークが男らしかったわ~。
結果はアレでも、私の中での好感度は爆上がりよ!

憑いてる国王サマから習った礼儀作法や食器の並べ方が、対王族仕様で役に立たないのが面白かった(笑)。

『 王さまに憑かれてしまいました〈1〉 / 風見くのえ 』 レジーナ文庫

【あらすじ】
両親を早くに亡くし、天涯孤独のコーネリア。
ある日、血まみれのけが人を見て祈りを捧げたところ…その人物が幽霊となってやってきた!?
なんとこの幽霊の正体はコーネリアが暮らす国の王さまだったのだ!
祈りを捧げてくれたことに感動し、守護霊になってくれるという王さま。
断るコーネリアだが、王さまはつきまとい、妙な助言をはじめた結果、何故かイケメン達が彼女に好意を寄せはじめる。
やがては国の一大事にまで巻き込まれてしまい―?
文庫だけの書き下ろし番外編も収録!



【感想】
亡き国王陛下に憑かれた天涯孤独ヒロインが、周囲の男を無自覚にたらし込んで(笑)いく話。

ヒロインに惚れた男共が、揃いも揃ってヘタレ揃い。
もっとストレートに迫っていれば、ワンチャンあったかもしれんのにねぇ。
(いや、相手が悪いか?)
保護者枠な憑いてる元国王がなかなか楽しいお人だった。
この姿を欠片でも息子に見せていれば……。

1巻ラストで舞台を村から王都へと移し、おそらくここからが本番。
身分差ありまくりのヒーローと一緒になるために、“年上の彼”が涙を飲んでヒロインを養女にしたりするんだろか……。

『 年下恋愛対象外! チャラい後輩君は真面目一途な絶倫でした / 玉紀直 』 蜜夢文庫

【あらすじ】
「年下は大っ嫌いでも…俺のことは、もっと知ってくれませんか」。
過去の経験から年下男が嫌いな27歳の美涼は、同じ部署の後輩・琉生と年上社員の密会現場に遭遇する。
それ以来、琉生につきまとわれる美涼だったが、会社で揉めそうになったところを助けられ、一緒に飲みにいくことに。
思いがけなく琉生の頼れる一面を知った美涼は―。
カラダからはじまる恋愛攻防戦!



【感想】
年下嫌いの営業事務ヒロイン×チャラい言動でヒロインにアプローチする年下営業ヒーロー。

年下ワンコ系ヒーローが読みたくて購入。
しかし、思ってた年下くんとはちょっと違った。
私はチャラい年下くんより、穏やかな空気感のある大学時代の年下くんの方が好きかな~。
それにしても、カラダの繋がり先行の話は現代ものだとなんだか生々しいわね……(笑)。

ヒロイン元カレが途中から、悪い人じゃないんだよ~みたいに描かれていたけど、仕事が忙しかったり上手くいかなくなったらまた、イライラを今の彼女にぶつけてそう。
ていうか、今の彼女もなー。
元カノが誰かを知ってて、甘えて八つ当たりしてたってのになんだかモヤモヤした。
ヒロインも弟くんも甘やかしすぎよー。

ところで、妙に目立ってた副社長夫妻は他の本で主役だったりするんだろうか。
それとも今後出したりするのかなぁ。

『 妖精王と麗しの花嫁 / 橘かおる 』 カクテルキス文庫

【あらすじ】
「ずっと君に会いたいと思っていた」
魔導師のエリート養成学校教師・蒼史は、泉の畔で見惚れるほどの端整な男性・エウシェンを救う。
エウシェンは一時的な記憶喪失のようで、宿舎で療養することに。
魔力を回復させるには幻獣・金翅鳥の契約者である蒼史と抱擁することしかなく、実践するが「セックスしようというお誘い?」と口説かれて!?
押し倒され、淫らに赤く熟れたそこで受け入れ、力強い抽挿に蜜液を吐き出してしまい…。
妖精王×落ちこぼれ魔導師の溺愛。


妖精王と麗しの花嫁 (カクテルキス文庫)

妖精王と麗しの花嫁 (カクテルキス文庫)

  • 作者:橘かおる
  • 出版社/メーカー: Jパブリッシング
  • 発売日: 2020/01/18
  • メディア: 文庫


【感想】
結界で閉ざされた学園島に倒れていた記憶喪失の美貌の青年×魔導士の卵たちを教え導く学園の教師。

攻の正体がタイトルでバレバレなお話(笑)。
受を目の敵にしている同僚がいるものの、後半の反応を見ると差別意識は強いが死を望むほどではないらしい。
そんな彼の言動よりも、私は受の生徒3人組の方にイラッとした。
何度注意されても右から左に聞き流し、「悪戯なんだから笑って許してくれるよね!」と反省の色なし。
あげく、人命に関わる事態を引き起こして、今度こそ心を入れ替えた……かと思いきや、特典ペーパーを見た限りまだ同じことを繰り返してる。。。
攻×受は甘々なのに、子どもらが出てくるとしょっぱい気持ちになるという、なんとも複雑な読後感でした。

作中、受が綺羅をくれたのが誰だったのかを知る or 思い出すシーンがあったらよかったな~。
(読み飛ばしてたら申し訳ない……)
向こうの世界には綺羅のお仲間とかもいるんだろうか。
何だかんだと3人組に甘い受に代わり、攻や妖精界の面々が彼らを厳しく指導して分別のついた人間に育てて欲しいと思う。

初回特典のSSペーパーは、新婚さんな攻&受と、“悪戯”の罰を受ける3人組の話。

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 ↑サイン本でした。

『 前世悪役だった令嬢が、引き籠りの調教を任されました 1 / 田井ノエル 』 モーニングスターブックス

【あらすじ】
社交界の華、美貌の令嬢ルイーゼには前世の記憶がある。
その数なんと七人分。
日本の女子高生から始まり、キャバクラ嬢、女詐欺師、極道の女。
そこから異世界に転生して、高利貸しの男、海賊、極悪騎士。
毎度なぜか悪役&刺殺バッドエンドで生を終えていたルイーゼは、今世こそ穏やかに生きようと決意する。
だが、ある日、エミール王子の教育係に抜擢されてしまったルイーゼ。
極度の人見知りで自室に籠りきりの軟弱男子エミールを、立派な王子にすることになったルイーゼだが、前世で共に戦った騎士カゾーランとの再会(?)をきっかけに、転生の謎と、ある真実を知ることに―!?


前世悪役だった令嬢が、引き籠りの調教を任されました 1 (モーニングスターブックス)

前世悪役だった令嬢が、引き籠りの調教を任されました 1 (モーニングスターブックス)


【感想】
転生令嬢と変態どもが織り成すハイテンションコメディ。

前世の記憶持ち設定はよくあるが、それが7人分でしかも全員悪役ってのは新しかった。
ともすれば湧き上がる野心を抑え、現世では穏やかで長生きな人生を送りたいヒロイン。
刺殺で閉じた7回の人生を経て、彼女はハッピーエンドを迎えることが出来るのか……!!な話。

いやー、あらすじを読んだときは、こんなに変態率と●●率の高い話だとは思わなかったわ。
ジャンもヤバいが国王様はさらにヤバかった……。
王子の成長は喜ばしいが、父親から変態知識だけは受け継がないで欲しい(笑)。

『首狩り騎士』の死については謎が残ったままなので、次巻での解決を希望。
これだけ●●してる人がいるなら、どこかに彼女もいるのかなぁ。
実は彼女は誰よりも●●回数が多くて、黒幕的存在だった!って言われてもあたしゃ驚かないよ(笑)。

それにしても、カゾーランさん。
今の姿が強烈すぎて、15年前の姿が想像出来ないんだけど……年月と筋肉は無情である。。。

『 SCS ストーカー犯罪対策室 (下) / 五十嵐貴久 』 光文社文庫

【あらすじ】
白井有梨にメールを送り続けていたストーカーは死亡し、事態は解決したと思われた。
だが、「S」からのメールは止まらなかった。
死んだのは「S」ではなかったのか!?
依然正体のわからない「S」は、いったい何者なのか?
新たにSCSに加わった岸川は、有梨の事件に関して何かを調べているようだが…。
衝撃の真相まで一気読み!!


SCS ストーカー犯罪対策室 (下) (光文社文庫)

SCS ストーカー犯罪対策室 (下) (光文社文庫)

  • 作者:五十嵐 貴久
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2020/01/08
  • メディア: 文庫


【感想】
短編4つ。
最終話は主人公自身の話。

SCSのメンバーの誰もが怪しく見える話運びだったが、その相手が怪しく思える情報を誰が教えてくれたか……を意識して読んでいたので、“S”については目星をつけた人物で合っていた。
(いや、上巻では思いっきり騙されて大ハズレだったけど/笑)
でも、その辺を抜きにしても色々と問題あるよね、SCS。
この事件のあとも、当たり障りなく消極的に……な室長をトップに、(殴られた人がどうするかは分からないけど、)“S”が抜けて盗撮くんもいなくなってラストで主人公を救出した彼も去って……というガタガタ状態の対策室が続いていくんだろうか。

ちょっと気になったのが、上下巻通して、本来柔軟な思考で対応するべきSCSメンバーが、今回の体育教師の話や前回のアイドルの話にしても、若い女性には甘くて年寄り(老人ホームの話)には真剣に向き合わない……というような、先入観や固定観念にとらわれた言動をしていたところ。
まぁ実際のところ、被害者加害者両方の立ち位置から事件を見直して……なんてのは時間的にも人員的にも難しいだろうけども。
最終話のラスト3行からすると、まだ話を続けることも出来そうだから続きで彼らが成長する可能性もあるのかな。

話の本筋とは直接関係ないが、作中、某アイドルが海外で行方不明に……みたいなニュースが流れないかなぁ……とちょっと期待してしまった(笑)。